学生さんの固まりを、凝視されたり、
たまに挨拶しながらすり抜けると、
小さいけれどなかなか素敵で高級そうなレストランを発見しました。
が、閉まっています。
今だけでなくいつも閉まっている気配もやや漂いますが、
売りに出されてはいないようです。
ならディナーだけ営業していて、
高級店ゆえに準備中は静謐なのかもしれません。
この街の相場などを知るためにメニューに興味がありますが、
あいにく外には貼られていませんでした。
値段がわからない高級店にはあまり魅力を感じません。
手書きのメニューが書かれたランチがあるといいけどな。
ちょっと入りづらい感じの扉を閉ざされたパブもあります。
様子を見ますが、営業しているのかどうかわかりません。
閉まっているのか、
秘密のたまり場で事実上会員制なのか、
ただ空いているだけなのか、
いつも閉まってるけど人が来たらその都度開けるよーという、
ゆるい空気のお店なのか。
なぜ、そんなはっきりしないのか~?
でも、もっとお店があるはず、いやあってほしい。
家族が気軽に食事をとって、
女ひとりでも浮かないようなそんなお店がないものか。
そんなお店探しはなかなか簡単ではないものなのでした。
そして、学生さんたちにさんざん
「浮いてるよ」
と無言のお知らせをされてしまい、
もはやこの街で私がとけ込めるお店は
ないような気がしてきます。
でも、諦めずに歩く。
もし、ビール工場を見逃してしまったらショックすぎるし。
学生さんが少なくなると、
なにか辺りもさびれた感じになってきました。
お洒落なお店や、こだわりのお店でなくてもいいのです。
おいしいお店は望ましいけれど、
お店がなければそんなことも言っていられません。
橋の向こうあたりは栄えているかも、
という淡い期待はゆっくりとしぼんでいきます。
でも、いいじゃない。
だって、スーパーマーケットがあるんだもの。
それで充分なんとかなるのだから。
外食はもう、もし入れそうなお店があったらいいな、
くらいのつもりでいいのよ、と自分を慰めながらも、
少しでもお手頃でおいしそうなお店を探してしまうのでした。
もしや、奇跡のメニュー牛のまち名物があるかもしれません。
うむ、それは牛じゃないのかな、と理性が囁いてきますが、
行動も大切でしょう。
そんな牛マーク(予想)のお店だって、
さっぱり見あたらないのですが。
やがて、明らかに町はずれに差し掛かったときです。
おお、なんということでしょう。
この街で私が浮かないお店が意外なことに見つかりました。
やったー、と思っていい…の…かな?



