『ときをためる暮らし』・・・
その後、
4年あまりの日々の記録。
老いたら老いたなりに、
楽しくなることを考え、
実践してきたしゅういちさんが2015年、
他界。
造成地に建てた丸太小屋、
落ち葉を入れて蘇らせた土。
ふたりが積み重ねてきた半世紀の歳月は、
いまも英子さんが同じように営み続ける。
自分に課し、
誰かのために手足を動かす日常とは。
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*単行本(ソフトカバー):216ページ
*出版社:自然食通通信(2016.11.26)
*著者:つばた英子・つばたしゅういち
春先にご紹介した、『人生フルーツ』 ~Life is Fruity~
先月ご紹介した、『ききがたり ときをためる暮らし』
映画もヒットし続けていますが、書籍の人気も中々のようですね。
こちらの本は、前作と同じスタッフによる取材と編集で制作されており、しゅういちさん亡き後の英子さんの日常が丁寧に綴られています。
始まりは、しゅういちさんによる”プロローグ”から。。。
序章の一部に、サマセット・モームが90歳のお誕生日に述べたという言葉を挟んで紹介していますが、思わず唸ってしまいました。
「ときどき人生を繰り返したいかと質問されます。
全体として見ると、結構よい一生でした。
もしかすると、
大部分の人よりよい一生だったかも」と言いつつ、
「でも、もう一度、
繰り返しても無意味です。
前に読んだ推理小説を再読するように退屈です。」
と。
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九十一歳で亡くなったモーム。
ゆとりがあって、立派ですね。
僕も同じような思いです。(2014年10月)
<しゅういちさんが亡くなる8カ月前の寄稿・・・>
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前半は、英子さんの新たな生活風景”ひとりになって”が二部形式で構成されています。
次に、”心の糧になるもの”として、お二人の足跡が重なるように編まれ、そして、お料理レシピをふんだんに交えた”毎日コツコツと”へ続きます。
↓途中に挟まれている「ある日の会話」が、中々パンチが効いていて好きなのです
英子: 自分流に考えて、私、つっ走っちゃうのね。
娘に「そのままやろうとするから、お母さん、そこはよく考えた方がいいよ。」って、言われる。
アハハハ。
しゅういち: ずいぶん、影響を受けてます。
英子: 私は、あんまり人の影響は受けていないなぁ。
しゅういち: 教祖だからね。
英子: いやいや、人と同じことをしたらダメって思っているから。
一人一人がもっと個性的でないとダメと思うのね。
人間は沢山の可能性を持っているから。
私たち、人の言うこと聞いて信用するような人種じゃないもの。
お父さんも、自分流だし。
ほんと、自分の価値観で、自分流に生きてきたなって思うよ。
うふふっ、英子さんらしい
そして結びは、英子さんによる”あとがき”
一部抜粋させて頂きますね
世の中の出来事にはあまり興味がなく、
いつも遠くの方を見ているようなところが、
二人は一番似ていたのかもしれません。
自分の感性を大切に、あまり目の前のことに囚われず、
自然に六十五年が過ぎていったような気がします。
・・・
主人が亡くなった今、
素晴らしい人と巡りあえたことに感謝しつつ、
これからも主人の路線を引き継ぎ次の世代に残すべく、
土を耕し作物をつくり、
主人が
「一人でやれば、色々のことが見えてくる。
時間はかかるけど楽しくなるから。」
と申していましたことを心に刻んんで、
大切に一生懸命、
ひとりでやることが、
これからの私の仕事と考えています。
つばた英子
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英子さんは、やはり年代的にも、妻たるもの・・・的なところをお持ちです。
でも、それが頑なではなくて、自分自身の加減をご存じというか、何事にも程良い感じなの。
太い軸は持ち合わせているけれど、ストイックさがないところが、好感が持てるのかも。
そう生きるのが自然だから、好きだから、そうしたいから、心地よいから。。。
本当に、ステキなおばあちゃまです
ふたりからひとり ~ときをためる暮らし それから~
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こちらは、今朝、食べた変哲もない桃ですが、実(じつ)にピーチらしい姿!?
↓二股な部分↓をさりげなくアピールした盛り付け(笑)
どうも、人生フルーツを観て以来、旬のくだもの≒つばたご夫妻の構図が私の中に・・・
そして、夏野菜なのに思いっきり冬っぽいネーミングのこの方を晩に煮て戴きましたょ~
その名も、冬瓜(とうがん)。。。少し調べてみましたら、謎が解けました →コチラ
今日は、久し振りの真夏日だったから、カラダをクールダウン・・・
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