「王は愛する」 | てこの気まぐれ雑記帳

てこの気まぐれ雑記帳

グータラ婆が気ままに、日々の出来事や思ったこと、感じたことを、適当に書き綴っています。なんでも有りの備忘録的雑記帳です。

6月8日、韓国ドラマ「王は愛する」(MBC、17年7~9月、全20話)視聴終了テレビ

実は、視聴中の現代ドラマが長編だったのでリアル放送に追いついてしまい、仕方なく次に視聴予定だった時代劇の本作を、先に見終えた。時代劇が続くと話がこんがらかることがあるので、続けて時代劇は避けたかったんだけどね^^;

日本のドラマは1週間待てるのに、韓国ドラマは続けて見たくなるので、録画が終了してから一挙見するのが、我家風えっ

第25代高麗王の息子ウォン(イム・シワン)は、美しい容姿と知性にあふれ、大胆な行動力で人々を引き付ける卓越した能力の持ち主だが、母親が元(げん)のフビライ王の娘であったため、父親から忌み嫌われ警戒されていた。政治に興味を持たず、権力争いも嫌い、いつも親友リン(ホン・ジョンヒョン)と過ごしていた。ウォンにとってリンは、家族よりも心を許せる存在であり、一生を共にすると誓った特別な存在であった。リンは、友でありながらも護衛としてウォンを誰よりも近くで支えていた。ある日、二人は身分を隠し王宮の外に出かけ、高麗一の大商人ウン・ヨンベクの妻が何者かに殺されるところを目撃する。殺された女性の娘であるサン(ユナ)は幸い難を逃れるが、狙われていたのが娘だと気付いたヨンベクは、身分を偽り侍女として生きるようサンに告げる。一方、ウォンとリンは、サンの母親が亡くなる直前に残した娘への遺言を伝えようとヨンベクの屋敷へ忍び込み、サンとは知らずに母親の最後の言葉を伝える。これが三人の出会いだった。7年後、三人は再開するが……(DATV「あらすじ」)

 

 

物語のメインは、相手のためなら全てを捨てても惜しくないと思うほどに強い信頼で結ばれたワン・ウォン=ハンチョン(イム・シワン/ナム・ダルム)とワン・リン=スイン(ホン・ジョンヒョン/ユン・チャンヨン)のブロマンス(男の熱い友情)。

その2人の仲間になったウン・サン=ソファ(ユナ=少女時代/イ・ソヨン)を巡っての三角関係。

同じ人を愛してしまったウォンとリン、男の友情は成り立つのだろうか!?

――以上のメインストーリーの背景が複雑に絡んできて、なかなか面白い歴史ドラマにもなった。

 

ワン・ウォンは世子だけど、母が元国皇帝の娘・元成(ウォンソン)公主(チャン・ヨンナム)。

高麗国第25代忠烈王(チョン・ボソク)にとっては頭の上がらぬ妻で、面白くない。その息子であるウォンも煙ったい存在だ。

家臣の間では、元の血を引く王子より、高麗の純粋血の王子を次の国王に迎えたいとの意見が強く、ウォンは命を狙われている。

 

リンは、元成公主のために宮中から追われた忠烈王の先の正妃と縁続きの王族。

兄のワン・ジョン(ユン・ジョンフン)は、ウォンより自分の方が国王に相応しいと王座を狙っており、ウォンの親友であり護衛武士でもあるリンにとっては困った存在だ。

しかも、ジョンよりリンの方がと勝手に支持する家臣もいて、兄弟相争う事態にもなり、さらにウォンとも争う事態にもなり、リンもまた命を狙われることに。

ウォンを想い、サンを想う‥リンの生き様が格好良い~^^ サンを見つめる眼つきが切ないな。 

 

ウン・サンの不幸は、高麗国きっての大富豪ウン・ヨンベク(イ・ギヨン)が父だったこと。命は狙われないけれど、バックにある財産目当ての者たちに付け回されることに。

ヨンベクはサンを守るため、盗賊に襲われた時にサンを守って顔を傷つけられた侍女ピヨン(パク・ジヒョン/ソン・スヒョン)をサンと偽り、サンにはソファと名乗らせて山に隠した。

ウォンとリンの間で揺れるサンの気持ち、本当に愛したのはどちらなのか‥サンの気持ちがよく分からない^^;

 

三人三様にいろいろ悩みや家庭の事情(?^^;)を抱えながらも、協力してサンの母を殺した事件の背景を探ったり……行動を共にするうちに、ウォンもリンも、サンが気になりだして……。

 

そんななか、城の中では忠烈王の側近である策士ソン・イン(オ・ミンソク)とインの従弟ソン・パンヨン(チェ・ジョンファン)が手を組んで、インの愛人ムビ=オク・プヨン(チュ・スヒョン)を王の傍に送り込み、薬や香で王の肉体も精神も病むように仕掛けていた。

そうして尋常ではなくなった王の耳に、元成公主とウォンの、有ること無いこと‥悪口を吹き込んで夫婦仲を険悪にし、ウォン廃嫡を目論む。

インたちは、王族でありリンの兄のジョンを次の王に擁立しようとするのだが、やがてジョンの欲深さと賢くないことで見限って、あろうことかリンを世子に据えようと謀る。

 

忠烈王がムビに惑わされて、インの言いなりにならなければ、元成公主の本心を素直に受け入れられただろうし、ウォンが父に反逆を企てるような息子ではないと分かるだろうに‥ほんに、だらしない王だよ。

……とは思うけれど、インの用意周到に仕掛けていく悪賢さには、歯が立たなかっただろう。頭の一隅では彼らの悪巧みに気づいているのに、退けられない心の弱さは、困ったもんだけど。

このドラマの登場人物で、一番面白かったのがパンヨン。チェ・ジョンファンって、こんなユーモラスで軽妙な役も上手いのねぇ! 蝙蝠男の、なよなよとした仕草に大袈裟なお喋り。笑ったわ~^^

 

ずっと王や高麗の家臣団と敵対していた元成公主が、忠烈王だけを頼りに異国に嫁いできた気持ち、夫を信頼できなくなって息子だけが生き甲斐になった気持ち‥権力を振りかざして威張っているように見えた元成公主の心底寂しかったであろう本音が、王に伝わっていたならねぇ。

 

貢女を差し出すなど大国元の言いなりになるしかない小国の悲哀や、王座に就くには根回しに使う金が必要だとの現実(現代の日本政界でもある話^^;)なども描かれて、なかなか骨太のドラマだった。

 

で、ウォンとリンの友情はどうなったか――

ウォンは愛のために父王の跡を継いで第26代忠宣王となり、リンも愛のために名前も家族も名誉も捨てて国を去る。その傍らにはサンの姿が。

……2人の友情を断ち切ることは、誰にもできない!!?