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演出後記

無事、本公演イントゥザウッズ終了。どのチームも学生達は本当にがんばっていた。



手を出したくても出せない客席からそわそわしながら見守っていたが、最後の観客の拍手でやっと安堵する。

今回の演目、イントゥザウッズは本当にあらゆるメッセージが込められていると感じる。


そのうちの一つをあげるならやはり二幕の巨人。
巨人こそは現実世界であり得ないことかもしれないが、一つのメタファーとするならば、巨人がおそってきたようなことは本当にあり得る話だと思う。

人災、天災、どちらをとっても起こりうる。

そんな時は人はどう行動すべきか。勿論そういうメッセージもあるだろうが、演出的メッセージとしてもう一つ今回意味をこめさせてもらった。

我々が生きるエンターテイメント業界は、世の中が平和でないと、成り立たない職業。巨人が来たようなことが起きたら、音楽や、演劇どころではない。


しかし、次の段階に来たとき必ず我々の出番がやってくる。



自分はあまり客席を使うというのが好きではないのだか、今回あえて多様した。
特に二幕ラストは会場全体に全キャストを客席におろした。

現実とステージの仮想世界を結びたかった。これは他人事物語ではないのだと呼び掛けるつもりであるいてほしいとキャストにはお願いした。

そして、二幕の重い出来事から心地よく劇場を後にしてもらうため。人が沢山死ぬ二幕から心の回復をねらいたかった。

つまり、音楽の力、演劇の力で、心のケアができるというメッセージをこめて、あえての客席降り。





烏滸がましい話かもしれないけど、一つ一つに思い込め、今回のイントゥができたことに本当に感謝したい。





パンフレットにも書いた廃材利用は様々なところで活用されている。

シンデレラの友達の小鳥たちはじめ、



ラプンツェル塔の壁




セットの立木、切り株はすべて新聞紙の再利用。







赤ずきんがつむ花はペットボトル。(演出助手の豊田氏作)





生徒たちも沢山手伝ってもらい様々な美術がつくられた。


コース始まって以来の豪華なセットだと総括篠原教授のお言葉をいただいたときは重責に少しほっとした。

勿論これには沢山のスタッフ、学生たちの協力がないとなし得なかったこと。この場をかりて感謝の気持ちをあらためてつたえたい。


お陰様で素敵なこだわりの森がつくれた。








多謝