2年前に書いたブログのリライトです。
あと3ヶ月。
マラソンで言えば、30キロ付近を超えたあたりでしょうか。
私はフルマラソンを2度完走したことがありますが、
ここから35キロ付近までがそりゃキツいんです。
35キロを過ぎてしまったら、とりあえず40キロまで残りたったの5キロと思えるし、
40キロを過ぎたら、あとたったの2キロと思えるから逆に力が沸くんです。
受験で言えば、12月に入ったあたりが35キロ過ぎ。
残り1ヶ月が40キロ過ぎ。
そんなイメージでしょうか。
今はちょうど30キロ手前あたり。
30キロ過ぎからの5キロは、これまでの5キロのラップとは全然違うんです。
スタートから30キロというこれまでに経験のない距離を走ってきた。
それだけでもすごいのに、先のことを考えるとまだ12キロもある。
だから、この辺りでペースを落として、少し休みたいな〜・・・・・。
その辺りなんです。
「夏期講習からずっと頑張ってきて、毎週末模試ばかりやって全然休んでないよ。残り3ヶ月を前にちょっと休みたいな〜。今度の日曜日、どっか遊びに行かない?ダメ?」
「ダメ!頑張んなきゃ〜。他の人も頑張ってるんだよ。ここで休んだら置いてかれるよ!」
そんな励まし方をしてはダメです。
「だってキツイんだもん!もう休みたいんだもん。休まないと無理なんだもん!」
ますますモチベーションは下がります。
そのキツイってのを逆手に取るんです。
「みんなもそろそろ休みたいと思ってるよ。みんなもすごいキツイんだよ。みんなも同じように頑張ってきたから」
「そうなの?」
「ママだって休みたいもん。旅行に行きたいもん。親だってみんな休みたいんだよ」
「だったら休もうよ〜」
「みんなが休んでいるときに、勉強するから成績が上がるんだよ。
この時に開いた差はもう埋められないんだよ」
「・・・・・」
「だから、やるなら今だよ。みんなが休んでいるときに休まない。だから成績が上がる。そう思わない?」
「・・・・・そうだね」
「キツいと思った時は、みんなもキツい。自分だけじゃない。
休みたいと思った時は、みんなも休みたいと思ってる。
でも、そこで休む人と休まない人がいる。だから差が生まれる」
「そうだね」
「そこで、合格と不合格に分かれる。運命の分かれ道だよ。どっちの道に行きたい?」
「合格の道」
「だよね。みんなが休んでる時に休まない人が、志望校に合格できる人なんだよ。そこで差がつくし、ここから先は、そこでしか差がつかない。それでも休みたい?」
「休みたくない」
「ここで頑張れた人は、これからもずっと頑張れる。ママが約束する。ここで頑張れば、絶対に合格できるから。ママはウソはつかないから」
「わかった。がんばる!」
「ママも頑張る!他のママより頑張るから、一緒にがんばろ!」
「うん!」
全く、この通りということではありませんが、こういう言葉を定期的にかけてあげるのです。
マラソンを走っていると、沿道の応援が本当に嬉しいし力が湧くのです。
ゴルフでもバットスイングでも、もうやりすぎて握力が全く無くなってからやるスウィングが一番、綺麗なスィングだと言います。
受験生もアスリートなのです。
一番、キツイ時に、そこからどれだけ粘れるか。
どれだけもっとキツイところまで行けるか。
私がテンちゃんにあげたご褒美は、
「志望校に受かろうが落ちようが、そこは関係ない。試験が全部終わったら、その足で本屋に行って、欲しいだけ全部のマンガを買ってやる。だから、今は頑張れ!」
「ほんと?」
「パパが一度でも嘘をついたこと、ある?」
「ない」
「パパは一度言ったことは絶対に嘘をつかないでしょう?」
「つかない」
「だから、本屋丸ごと欲しいと言ったら丸ごと買ってやる。だから、どんなに辛くても今は頑張ろう!」
「うん。頑張る!やる!絶対に諦めない。休まない」
そして、受験が全て終わったその足で、家に帰るよりも先に二人で本屋に行きました。
そこで、テンちゃんは7冊のマンガを買いました。
「そんだけでいいの?」
「うん。パパ、ありがとう!」
「いや。お礼を言うのはパパのほうさ。ありがとう!」
「いやいや。私の方だよ」
「いやいや。パパだよ」
「いやいや」
「いやいや」
わたしは、最後は物で釣りましたけど、それも、もちろんありです。
その代わり、私も本気で戦いました。
最後まで読んでくださってありがとうございました。