昨年の9月に行われた渋々の文化祭である飛龍祭です。
結果から言いますと、文化祭に行く前までは、
「共学校には興味ない。男子嫌いだから」
そう言っていたテンちゃんを、
「渋々〜!渋々〜サイコー!!!渋々!渋々!もう断然渋々だよ!」
「まあまあ落ち着いて」
「だって、ちょー楽しいよ!やばい・・・・やばいよ、パパ」
「なに?」
「渋々・・・行きたいかも・・・・」
「女子学院より?」
「う〜ん・・・わかんない。でも、トイレは渋々の方がキレイだったよ」
「そりゃ、やばいな〜」
「そうなんだよー」
ここまでのハイテンションにしてしまった要因はなんだったのでしょうか?
ちなみに奥さんも大満足。わたしもそれなりに楽しめました。
テンちゃんが最初に向かったのが、コンピューター部の教室でした。
入ると広い教室に20〜30台くらいのパソコンが整然と並べられ、順番を待ってパソコンに案内されます。この案内もとてもスムーズ。パソコンには生徒が作ったゲームやプログラムが組み込まれていて、それがかなりのクオリティ。普段ゲームを一切やらないわたしや奥さんがやってもとても楽しい。小さい子供でもできるプログラムもあったりして、そんな親子には生徒が丁寧にやり方をレクチャーしてくれます。
ここで、30分以上遊んで、
「そろそろ他の場所に行かないと全部回れなくなっちゃうよ」
「そうなんだけど、楽しすぎて動けない」
なんて言いながら後ろ髪を引かれる思いで移動した次の教室は、数学部の教室。
テンちゃんは数学が大好きなのでワクワク気分でしたが、わたしと奥さんは大の苦手。正直、興味もない。
しかーし!
教室に入った途端、わたしや奥さんが思っていたのと、全く違う世界が広がっていたのです。
教室中に、数十個の立方体が展示されていたのです。
20面体だか、30面体だか、一つ一つのマスが複雑な形をしているものや、これ、どうやって組み立てたの?みたいな複雑なものが所狭しと展示されていて、その一つ一つには製作者の名前とそれを完成させるための計算式が書かれてあって、
「すごいすごい!数学を極めたらこんなの作れるんだ!?」
と、テンちゃんの目はキラキラ星が瞬いておるのです。
わたしも奥さんも計算はさっぱりですが、ただ見ているだけでも楽しい。
ここでもたっぷり時間を使い、次に向かったのはクラス、各教室で発表するイベント。
最初に入ったのが、『羅生門』というタイトルの教室。
おどろおどろしい羅生門をくぐって中に入ると、進むごとにまるで禅問答のような質問が書かれていて、その一つ一つをクリアして進んで行く。羅生門の小説がわかり、個人の哲学が問われるアトラクション。
質問の最後には、
「あなたは生きるためにおばあさんの服を盗んでもいいと思いますか?」
と、いう問いに対して、答えの欄が大きなボードになっていて、そこの「Yes」「No」欄にシールを貼るという設定。
そこで、考えさせられるんですね。
「なにこれ?ちょー面白いじゃん」
と、奥さんどハマり。
次に向かったのは、高校3年生のクラスのアトラクション。『渋々人生ゲーム』みたいなタイトルだったと思います。
今年の飛翔祭の企画大賞を取ったアトラクション。
教室に入ると、教室全体が自分が駒になって前に進むゲーム版になっていて、ルーレットを回して駒を進みます。一人、生徒さんがついてくれて、止まった駒の説明をしてくれます。そこで、渋々生の日常や歴史を体験できるという仕組み。
生徒さんの説明は丁寧で、わかりやすい。
性格がいいんだろうな〜という感じの高校生男子。
テンちゃんの目がここでもキラキラしています。
「中学生男子は嫌いだけど、高校生はかっこいいね」
なんて、ぬかしやがってます。
アトラクションは、なにも考えさせられるものばかりではありません。
教室一杯の巨大な木製手作りメリーゴーランドを作って、子供を乗せて、生徒さんみんなでグルグル押し捲る。子供たちは大喜び。
忍者を体験できるなんて教室もありましたね。
そんなことをしながら食事もせぬまま、あっという間に三時間が過ぎました。
その後、用事があったのでテンちゃんなんて、本当に泣く泣く会場を後にしたくらいです。
渋々のキャッチフレーズは、
自調自考
自分で調べて、自分で考える。
学校は余計なことは言わないから、自分の思ったことを思った通りにやってみな!
この文化祭には、こんなメッセージが込められているように感じました。
※これは、補足ですが、渋々の文化祭に参加するためには事前にホームページから申し込まなければなりません。
募集が始まってからすぐに申し込まないと定員オーバーになって入れない可能性がありますので、お早めの予約をお勧めします。
ちなみに文化祭には、
女子学院、桜蔭中学校、頌栄女子学院、共立女子を見て回りましたが、ダントツ、ナンバーワンでした。
「テンちゃん、第一志望、もしかして、渋々?」
「う〜ん。まだ女子学院と同じくらいかな。ちょっと他の共学校も見て見たい」
でも、その前に、次回は頌栄女子学院中学の文化祭について、書きたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。