オアシス2 | 壁に耳あり障子にメアリー

オアシス2

 去年ふられたのか…



   だからといって私にはどうにもできません

 「悲しい別れをしたんだね…」

 「いえ、すっきりしたんです、長すぎた春って相手を空気みたいに思えて

     でも別れて違う空気を吸えるようになりました」

 
  「そうだ、まさにその通り 私も新鮮な空気を吸いたんだよな」



  思わず口からでた言葉に彼女は



 「ぷぷっ ははは おもしろぉい そんな強烈に共感してくれるなんて」

 「じゃぁ、私が新しい空気を送ってあげますよ」



 まじまじと見つめられ“ドキッ”っとした俺に

 「本気ですよ、いつもコンビニで私の事見ている気づいてますよ」

       気づいていたんだ…


 「でも、結婚しているんだよ」



 「かまいませんよ、ちょっと空気の入れ替えするだけだもの ね」

 なんとなく丸め込まれているような… 遊ばれてるのかなぁ…

 
 


 今まで家庭と仕事だけの男になんだか春の予感



 お互いのアドレスを交換した

 「今日はもう帰ろうか、もうすぐ最終だしね」


 「せっかく仲良くなったのに… 帰りたくありません」

 って、甘えた目つきで私を見つめる

本気なのか?


冗談半分で言ってみた


 「じゃぁ、朝まで一緒にいよう」


すると彼女は私の右手にしがみつき


 「ゆっくりしたいな」って



 さぁ実際どうしたものか


 それよりも、こんな感じは何年ぶりなんだろうか


  忘れてしまっていた恋の感覚がよみがえって来たのだ


 
  
     「じゃ、家に連絡だけ入れるから ちょっとまってて…」


 ちょっと後ろめたい感じで自宅に電話をかける

 ドキドキしながら



  「今日残業で帰れそうにないんだ…」



 そんな電話に意外に「わかったぁ」とあっさり一言でホッとした



 その夜は私の人生の新鮮な空気の入れ替えをした