今日は死ぬのにもってこいの日 -41ページ目

最後の革命家

「祖国か死か。われわれは勝つ」
             -エルネスト・チェ・ゲバラ


今回は中南米や歴史に興味がない人にとっては、
まったく面白くない話なので、スルーして下さい。

そして、現代の日本にはややそぐわない話である
ことも理解した上で書いています。

・・

僕の部屋には、時代外れの彼のポスターが堂々と
貼られている。

彼とはキューバーで独裁者だったバティスタ政権
を打ち破り、カストロと共に奇跡のキューバ革命を
成功させた英雄チェ・ゲバラである。

その生涯は厳しい規律と強い信念に貫かれていて、
一分の隙もない。

彼の生き様について書き始めると長くなるので、
今回はカストロとの関係性に限定して書く。

言うまでもなく、キューバ革命において一番の
立役者はカストロである。

彼が祖国のために立ち上がり、人々をアジテートし、
島流しに遭ってもなお信念を捨てず、圧倒的不利
な状況から、革命を成功させたのは間違いない。

だが、その彼にしてもゲバラという戦士なしには、
革命の可否はともかく、ここまでのスピードで達成
できたかは疑わしい。

知らない人もいるかもしれないが、
ゲバラはアルゼンチンの名家の生まれであり、
革命に参加を決意し「グランマ号」という小さな船に
乗り込んだ時には、実際のキューバを見た事すら
なかった。

革命という尊い目的の為に、命すら捧げるという
自己犠牲の魂が、偶然そこにピッタリと寄り添った。

彼らは、しかし、個性はまったく異なっていた。


同じ革命家だが現実主義者であったカストロと、
あくまで理想主義を貫いたゲバラ。

この差が、革命成功後に国内に留まるのと、
新たな革命の地を求めた人間に別れた。

革命家は数多くいるが、革命後に安定した立場を
自ら捨てた人間は、歴史上ゲバラだけだと言われ
ている。


稀代の雄弁家だが文才はなかったカストロと、
寡黙だが稀代の文才に恵まれたゲバラ。

カストロはその雄弁な演説で民衆を引き付けたし、
ゲバラの華麗な文章は書籍として残り、後世に
読み継がれている。

モーターサイクル・ダイアリーズ (角川文庫)

ゲバラ日記 (角川文庫)

は今読んでも、本当に興味深く面白い。


非凡な才能二つが相互補完することによって、
類稀なる結果を達成してきたわけだ。


彼はボリビアの山中でゲリラ活動中に政府軍に
掴まり、近くの村で殺された。

崇高な目的の為に命を懸けるということを、
体現したとも言える。

口だけの理想主義者は沢山いるが、彼のように
最後まで行動し続けた人はおそらく少ない。

だからこそ、時代を場所を越えて多くの若者に
支持され続けるのだろう。


・・僕もそうでありたいといつも思っている。

この平坦な戦場である日常に、小さな革命を起こ
そうと、いつも考えている。