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 「日帰りバス旅行しようよ!」



 そう友人に誘われた時、正直言って


 「チッ……!!」


 と、心の中で舌打ちをくれたものでした。


 何故なら、わたしの中では『バス旅行=ダサい』という
 図式がゆるぎなく構成されていたからです。

 オバさん化の象徴といってもいいかもしれません。



 イメージとしては、


 ・参加者の90%は、「この人の旦那さんは定年退職済み
  だろーなー」と思わせる妙齢のご婦人(オバさん)たち
  当然グループ。


 ・そういう妻に引きずられてきた定年済み夫。

 ・あと、何となく暗めのカップルとか、親孝行の名目で連れて
  こられた老人などがメンバー


 ・バスガイドが「あちらに見えますのは、○○タワーで……」
  などと言うのにいちいちうなずき、感想を述べあい、
  同じくガイドが要所要所で地元の民謡などを歌いだすのに
  合わせて手拍子をうったり、妙に甲高い声でハモったり。


 ・バスが走り出すとともに食べ物の交換が始まり、隣の列の
  好奇心旺盛なオバさんが話しかけてきたり。

 ・行く先々で、「干物セット5枚詰め」「みかん3キロ袋」の
  お土産がついてくる。結構な大荷物に。


 ・食事は団体用のレストランで味は普通かそれ以下、土地の
  土産物屋に連れて行かれ、いわゆる“名所”もたいしたこと
  ない感じ。


 ……とまぁ、このような偏見極まりないイメージを抱いていた
 わけです。


 で、実際のところどうだったか。



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 我々が選んだツアーは

 「海鮮食べ放題→付属の土産物屋→
 牧場散策→夜景観賞」

 というコースだったのですが、まず、

 
    「参加者が若い!!」


 妙齢のご婦人グループも当然いたわけですが、それよりも
 女子大生風の4人組(オシャレ系)とか、いい感じのカップル
 ですとか、小学生の子供を連れた若い核家族風が多かった。

 彼らからしたら、我々二人は間違いなく、行き遅れたオールド
 ミス風。まごうことなきオバさん。


 バスガイドは、最初に挨拶と諸注意をした後は、席に座って
 業務日誌を書いている。名所案内も民謡もなし。


 最初の行き先が食べ放題のため、食べ物交換はもちろん、
 センベイのバリバリいう音もなし。なんかめっちゃ静か。

 たぶん我々のマシンガントークが一番うるさかったはず。

 みなさん、その節は非常に申し訳ござーませんでした。


 どの地でもありがた迷惑な手土産はなく、集合時刻に遅れて
 くるオバさんも、酒に酔ってわめくオジさんも、バスに酔って
 吐きまくる子供もおらず、食べ放題の時間がやや短かく、
 土産物屋の時間が長かったものの、天候は良く、牧場は広大
 緑鮮やか、夜景はイルミネーションが素晴らしく運転手さんも
 ガイドさんも愛想よく
、異常な渋滞もなく、本当に楽しい一日に
 なりました。

 友人よ、舌打ちしてゴメン。


 そんなこんなで、すっかりバス旅行がお気に入りになった私。
 次回はどこに行こうかと早くも各社パンフとにらめっこして
 おります。

 今まさに行楽シーズン。旅行に行きたいけれど、時間が取れず、
 予算も抑えたい、自分で運転するのは疲れる、という方は
 日帰りバスの旅でGO☆ですよ。