予報によると午後雨が止むらしい。

私はパパに東京競馬場に行こうよと誘った。

娘は既に行く気満々だった。

 

6月23日は宝塚記念。

競馬場の大画面で見たいという。

 

パパに

「レインコート買ってきて」

と言われた。

いる?

「競馬場みたいな屋根のない所にずっといたら濡れる。

傘は危なくてさせない。」

私はコンビニに行って上着とズボンになっているレインコートを買った。

梅雨の時期は天気予報が刻々と変わることもある。

 

お昼を食べてから出発。

競馬場にも食べるところあるのになと思いながら

パパなりの節約なのかなとも思った。

 

バスは空いていた。

快適だ。

駅に着いた。

電車も空いていた。

 

雨降ってたし

そんなに人はいないだろうと

思ったら大誤算。

人でいっぱいだった。

それにしても広い。

私は三人迷子にならないか不安で

緊張していた。

 

おあつらえ向きに

雨はやんでいた。

雲は厚く、日差しがない。

涼しい。

 

競争馬の中には誘導馬のそばに行くのもいて

馬ってフレンドリーな一面もあるのねと

思った。

 

宝塚記念のパドックが始まった。

一番人気はドウデュース。

娘推しの馬だ。

娘は「おドウ」と呼んで親しんでる。

気のせいかこのレースに出る馬はみんな足が長く見えた。

 

東京第11レースが始まった。

人が増え、歓声が聞こえる。

私らのいる所はゴール前、

カメラマンもいた。

第3コーナーあたりからだろうか、必死に応援する声が

あちこちで聞こえた。

 

そうだよ、多くの人は賭けている。

私らは賭けていない。

応援の真剣度が違う。

 

お馬さんの全力疾走は迫力がある。

いいもの見れた。

 

そしていよいよ宝塚記念。

娘はおドウの無事を願っていた。

ケガや事故がないようにと。

 

始まった。

第一コーナーから歓声が上がる。

私はその声を聞くのが面白かった。

第2コーナー、静かになる。

第3コーナーからまた声が聞こえてきた、

そして第4コーナー、

歓声や怒号が上がる。

 

おドウは?

 

6位だった。

「おドウ、無事で何より」

と。

 

お待ちかね。

おみやげ屋さんに行った。

娘は次々とドウデュースグッズをかごに入れていった。

まあ、思い切りのいいことで。

マグカップ、置物、Tシャツ、キーホルダー、

値段みてないだろう。

レジに行って一万円札を出した。

普段物を買わない娘がここぞとお年玉のお金を出した。

 

最終レースはやっていたが

混雑を避けたくて帰った。

 

帰りも座れた。

 

普段土日は家で過ごすことが多い私ら。

次の日からまた平日だと急いでお風呂に入ったり

明日の支度をしたりした。

 

おみやげ屋さんのレジ袋、大事にとってある。

マグカップはまだ開けてない。

ドウデュースTシャツは競馬番組を見るとき着るんだと言っていた。

キーホルダーはカバンに飾り、

置物はなぜかティッシュケースの上に置いている。

 

娘はまた東京競馬場に行きたいと言うだろうか?

 

ではまた。