もう22年も前になる。
私はパパと出会った。
その頃パパは自分のことをあまり話さなかった。
しかし夢の中の22年前のパパは違った。
なぜか菓子工房のオーナーだというのだ。
私と結婚したらその菓子工房は人に譲るというのだった。
お舅さんお姑さんが出てきた。
マンションのオーナーだというのだ。
きれいなリビングルームで
私たちは話をしてた。
パパは言った。
「ボク貯金が3000万円あるんだ。家を買おう。」
というのだ。
私は当時700万円の貯金があった。
結婚するとき
「ボクを助けて。」
っと言っていたのだが夢の中のパパは気前が良かった。
そんだけの貯金があるなら私の貯金なんかカスみたいなもんだよな。
なのにあの時なぜ「助けて」だったのだろう…?
ここで目が覚めた。
私はのどが渇いたので水を飲みにリビングに向かった。
パパは飲んだくれてた。
もう朝の4時だった。
「パパ!お祝いは9時からやるのよ?まだ寝なくて大丈夫なの?」
「正月ぐらいゆっくり飲ませてくれよ。」
「もう…。」
このパパがいまだに貯金があるとは思えない。
3000万円あるなら今頃住宅ローンは完済してるハズ!
やっぱり夢だよな、と私はまた床についた。
夢のキーワードは不動産…。
私は不動産に縁がこれからあるのか?
いやだ、現金がいい!
今年の私のキーワードは現金。
なんせお金を使う用事はたくさんある。
足りない。
お願いだ、稼がせてくれ。
パパは言う。
「今の仕事が一番生活が安定する。」
そうなのだ分かってはいるんだ。
もっと稼ぎたいが
午後通院を会社に言わずに行ける。
午後の用事を有給休暇取らずに行ける。
交通費は全額もらえてる。
通勤時間は一時間以内。
立ち仕事は肉体的にはきついが
精神的なキツさはない。
時給は多分安いが、この仕事でこの時給ならまあ良しとしなければならない。
時々近くで求人票が出てるとパパに見せているが
どれもことごとく論破されてしまう。
くー。
パパと娘はどんな夢を見ただろう?
もう少ししたらお祝いだ。
いい夢だといいね。
さて、そろそろ用意しよう。
福茶に、お雑煮のお餅を温めるお湯に火をかける。
ではまた。