最近看板が変わったのは気づいてた。

 

就職してから5年くらいだろうか?

背中が痛くなった。

時期的には結婚して東京に来たころ。

その頃からお世話になっていた。

ここで背中の異常を知らされて

自分の体を顧みず酷使してたことを知った。

 

娘が生まれて抱っこしてたら腰が痛くなった時も

これぎっくり腰?とまたお世話になった。

私はよくいる患者さんではないのか

子連れの患者は珍しいのか

先生を始めスタッフさんみんな顔が硬かったことを覚えている。

そんな雰囲気を知るはずもなく

娘はぐっすり寝てくれていた。

いい子だ。

 

その後も何年か毎にお世話になった。

いつも患者さんがいっぱいではやっていた。

問診表見ていくつか質問されて「レントゲン撮りましょう」がお決まりの流れだった。

そんな流れだから診療代がいくらなのか通ってるうちに大体想像がついた。

先生はモーラステープが好きなのかよく湿布薬はモーラステープを処方された。

 

スタッフさんの言葉遣いはどれもソフトで心地よかった。

なじみのない機材で検査された時も余計に心配させないように

安心感を与えるような語り口で話してくれた。

 

昨日、背中が痛くなったのでいつもの先生の所に行くと

看板が変わった…。

さらに沢山の患者さん!

多くは処置室に呼ばれる人が多かった。

呼ばれた。

中に入ると

あれ、いつもの先生じゃない…。

 

鋭く無駄のない口調。

おなかから声が出てる。

「湿布出しましょうか?」と聞かれた。これは前の先生も同じだ。

でも処方されたのはロキソニンテープ。

ほう。

 

そういえばあの先生のコレクションの絵や時計がなくなっていた。

時計は代わり、

置かれてる雑誌や絵本の種類が変わった。

 

スタッフさんはたくさんの患者さんの応対で忙しそうだ。

それでもにこやかな雰囲気を忘れない。

 

診察終わってお薬が出て

お会計。

あれ、診察券が新しくなった。

「看板変わりましたんで…。」

そうでしたね。

 

これからここが近くのお医者さんになるんだな。

先生違うけど、この先生もズバッと治してくれそう。

 

数日後、お薬なくなっても症状が変わらなければまた行く。

今度は注射だ。

いやだー!注射はいやだー!!

頼む、薬よ効いてくれ。

 

ではまた。