それは突然の事だった。

友人が「羽田に寄るから合わない?」と。

偶然娘が帰ってくる途中で会える。

 

久しぶり!

 

色々話した。

娘はお馬さんが好きなことを話し出した。

「お馬さんが見たいんだ~。」

「札幌競馬場いいよ!北海道おいでよ!」と友人。

 

もう何年も北海道おいでと言ってくれていた。

だけど一度も行ったことがなかった。

旅行とはお金がかかるもの、それが理由でなかなか私は

旅行に踏み切れなかった。

 

娘がお馬さんみたいと言っている…。

本州でお馬さんと言えば草千里か?

それは九州だ。逆方向だ。

競馬場?

うーん、賭けに必死になっている人々をかいくぐってお馬さん見るのには勇気がいる。

 

私は北海道行きを決意した。

しかし

前途は多難だった。

旅行慣れしていない。

土地勘無い。

多額の現金を…

 

「クレジットカード使いなよ。そのためのクレカだよ。」とパパ。

 

ク、ク、クレジットカードだって!?

お守りに作ってたクレジットカード、だけどほとんど使ったことがない!

道中、暗証番号がいることを知った。

私頭真っ白。

こんなこともあろうかとあの番号…。

 

よかった、あの番号だったか。

 

約25年前、私は社員旅行で北海道に来ていたが

団体旅行で一泊二日、ほとんど楽しめずだった。

今回は4泊5日、時間的にはたっぷりある。

 

初日、移動だけ。夕飯は近所のソバ屋で。

二日目、札幌競馬場へ。

三日目友人と合流。小樽へ。おいしいお店に連れて行ってくれた。

四日目、円山動物園でのんびり。

五日目、新千歳空港で私的に一番の楽しみ、雪印パーラーのソフトクリームを食べた。

 

旅行中、私は極度に緊張していた。

眠れない。

夜中三時に起きて旅程を決めるありさま。

行き当たりばったりの旅行は怖くてできない性分。

 

娘は私を信頼してるのか、知らない土地でもあわてなかった。

広い札幌駅で多少迷っても「こっち行こう」とナビゲートしてくれた。

新千歳空港で案内図がインターネットのと違う…、そうだ、地図!案内図!!

ああっ、だめだ、方向がつかめない…と思った矢先

「お母さん!こっちだ!!」

なんと!娘は一瞬で地図を把握した!!!

無事に雪印パーラーにたどり着き

ソフトクリーム食べて

まだ時間がある。

パパへのおみやげを買い

帰路についた。

 

帰り、リムジンバスにぎりぎり乗れたが、空港でトイレに行けず、

バスの中のトイレを使おうと思ったら

 

うそー!?バスの中にトイレない!!

 

ずっと尿意はあったが苦しくはなかった。

多分周りの人ヒヤヒヤしてただろう。

漏らしたら恥ずかしいだけでなく周りにも迷惑かける。

 

着いたら一目散に近くのトイレに走った。

間に合った。

娘は「荷物持つよ。トイレに走って行っておいで」と言ってくれた。

娘もトイレに行けなかったのに、この余裕。

 

パパに「遅くなってでもいいからトイレは行っておいで。」と言われた。

 

それから数日、おみやげや洗濯物の整理、友人へのお礼など忙しくしてた。

 

今日、やっとゆっくり寝れた。

 

おみやげの多くは白い恋人。

冷やしてあった。

店頭ではクーラーのきいた所で置かれていたが

段ボールから出された商品は冷えていた。

冷やしたんだな。

なら渡すまで冷やしておこう。

冷蔵庫整理して白い恋人を入れた。

早く配りたい。

 

ではまた。