日本中が注目したこの一戦、試合結果に納得出来ない方は数え切れないと思う。
かく言う自分もその一人、TVから『判定・・・、以上の結果、チャンピオン・・・』という
の言葉が聞き取れた瞬間に、「え”え”~!」と驚嘆の声を上げずにはいれなかった。
http://ca.c.yimg.jp/news/20060803091816/img.news.yahoo.co.jp/images/20060803/jijp/20060803-04627167-jijp-spo-view-001.jpg
たしかに、初回ダウンの後も頑張って12Rを闘ったが、試合内容としては明らかに劣勢。
ガードを固め、フットワークもなく、素人の自分には見るべきものが全くなかったように思う。
ただひとつ、12Rでマットに沈まなかったという頑張りだけは評価したいが・・・

亀田選手のようなキャラは一度負けるとそれまでとなりそうだが、ここで一度苦杯を味わい、
そこから真のチャンピオンに輝いて欲しいと思っていた矢先、棚ボタのようなベルト奪取!
これが本当に彼のためになるのだろうか?(彼のために試合結果が変わるものではないが・・・)
我が愛するサッカーも判定の問題が付きまとうが、ここまでヒドイ裁定というのはお目にかかった
ことがない。ともかく、この一戦でボクシングという競技が低く見られることだけは避けたいものだ。

自分が思うにこの一件での一番の犠牲者は、『亀田興毅』本人ではないのだろうか。
特異なキャラを際立たせて視聴率確保のために祭りたてるマスコミ、そして礼儀知らずの発言を
放任するバカ親父、これらの周囲の甘やかしが彼を裸の王様へと仕立て上げたように思われる。
確かに厳しいトレーニングを積んで体を鍛え上げ、凄まじい根性を持ち、ボクシングの才能も
豊かなのだろうが、精神的には親離れできていない常識のない子どもとしか写らなかった。

死力を尽くして闘った相手だからこそ、試合後には尊敬の念や礼節の念をもって、握手し抱き合い
お互いを称え合うのじゃないのだろうか。そんなシーンを演じてくれとは言わないが、試合後の
インタビューや振舞いは見苦しいの一語に尽きる。未来のある有望株だからこそ、いい方向へ
育って欲しいと思うが、今の周囲の体制ではますますのぼせ上がるだけじゃないかと危惧される。

『亀田選手、君を食い物にするマスコミや乗り越えなければいけない親父さんとは一定の距離を保ち、
真のボクサーとしての一歩を踏み出してはどうだろう。ビッグマウスもありだろう、ただし相手への
礼節も忘れてはいけない。あーあ、どこかに有能なトレーナーいないのかな・・・?』