ちょっと頭が「オモシロモード」に入ってしまった。誰のせいかというと、ん〜っ、きっとエッちゃんだ(笑)昔のある出来事を思い出して、トイレの中で思わず吹き出してしまったので書いときます。

私の友人(高校の同級生)の父親は正直者で近所では有名だった。商売をしながら、街のいろんな役員をやっていた。その親父さんが、ある会合に出て、しこたま飲んでしまった。ままある話だよね。そこまではよかった。

ところが、やめときゃいいものを、自家用車で出掛け、ヘベレケにもかかわらず自分で運転して帰ったのだ。まあ、今と違って少し前まではこういう人が多かったよね。

ところがついてないときはこういうもので、いきなり検問に引っ掛かってしまった。しかしこの親父さんビクともせず(きっと酔いすぎて状況を理解できなかったのだろうが)順番をまって、やがて近づいて来た警官にご丁寧に自ら窓ガラスを開けて挨拶した。

「えらいご苦労はんでんな、ご苦労はん。ほんでなんの検問でんの?」
「飲酒ですわ」
「ほうでっか、ほうでっか…」とまったく分かってない。
親父さんの様子から疑わしげに、
「すんませんが、この風船ちょっと膨らませてもらえますか」
「ああ、ほうでっか。膨らましまんねやな」
といって風船を膨らまそうとしたが、酩酊していてなかなかうまく息を吹き込めない。そのときッ! 警官も耳を疑う禁句が…

「えらいすんまへんな、酔うてまっさかい、うまいことできまへんわ」ってアナタ、それは言っちゃいけないでしょうが(涙)
警官「・・・・・???」
あまりにもダイレクな発言に、しばし間があり、直ぐに
「あっかんがな〜、ちょっと降りてこっちへきなさい」

その後も親父さんは千鳥足で、
「えらいすんまへん、酔うてまっさかいに…」
と何度もいいつつ警官に腕を抱えられて連れて行かれた。
もちろんその日帰宅することはなかったという。
ただ、免取りになったかどうかは私の記憶にない。

それにしても、その場を思い描くと本当に可笑しくてならない。
根っから正直な人なんだろうね。
この大阪弁のやりとりもまたなんとも絶妙ですな(笑)

映画でこれをやったら、きっと作りすぎだと言われるかも。
事実は小説より奇なりなのだ。