お手伝いしているイタリアレストランでの話
「今の、もう一回だけ言ってみようか」
主任が新人を見てメニューを持ったままやわらかく言った
「はい。えっと……
“魚介のサラダ1つと生1つで
宜しかったでしょうか”で……」
新人が少し自信なさげに答える
主任は首を横に振った
「“宜しかったでしょうか”
だと過去の確認になっちゃうから今の場面なら“宜しいでしょうか”でいいよ。
私はその横で、グラスを磨きながら笑った
「主任、今日けっこう日本語の細かいところ攻めますね(笑)。」
「“方”も多いですよね。
”お席の方へご案内いたします”
って言いがちですけど
普通に
“お席へご案内いたします”
で十分ですよ」
主任が苦笑いしながら、すぐ新人に
「そうそう。『方』を入れると柔らかく聞こえる気がするけど、
入れすぎると逆に不自然になるからね」
「“5500円になります”も、会計で金額を言うなら “5,500円です”でいい。
金額が変わるときだけ『になります』を使う感じだね。」
「“1万円からお預かりいたします”もちょっと言葉的には変
『1万円お預かりします』でいいよ」
新人はメモを取りながら真剣にうなずいた
「はい……。つい丁寧にしようとして、言い回しを足しすぎちゃいます」
“丁寧そうに聞こえること”
じゃなくて
“相手に自然に伝わること”だから。」
そこで私は少し笑って、軽くツッコミを入れた
接客の日本語あるある講座ですね(笑)」
「でも新人くん、今のうちに直しておくと
すごく楽ですよ。現場って変な言い回しのまま覚えるとそのまま癖になりますからね」
「“すいません”も
もちろん通じるけどちゃんと“すみません”って言うほうが印象いいですし」
主任が最後に新人へ一言
「そう。言葉を盛るより自然に感じよく。
そこが一番大事」
私はそれを聞いて、
「主任、もはやフロアの人じゃなくて日本語監修ですね(笑)」
ホールの3名
ニコニコしながらお店を開店させてのであった
丁寧さは「言葉を足すこと」ではなく、「自然に伝わること」で決まる
接客では、正しい日本語を早いうちに身につけることが大事
本当に大切なのは
”形式ではなく相手への伝わりやすさ”ですよねー
ただ私の場合は個性的なお客様には慇懃無礼かもしれません<m(__)m>






