自民党はかつては「鯛の時代」もあった。

しかし、今は「腐った鯛」で、とてもく食えたものではない。

 

総額8億円を超える裏金=不正に自民党議員の85人がかかわったにも拘らず、この不祥事の原因となった抜け道だらけのザル法=政治資金規正法の自民党改正案は、「国民の80%が評価しない」(共同通信5月13日世論調査)お粗末さである。

 

「何をしても自民党」と長年に渡る政権の座を与え続けた結果が如何に自民党を権力に溺れさせ「堕落」を招いたかを知らねばならない。

「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」はみんなが知っている格言だが、その言葉通りの現実を生んでしまったと言えよう。

 

私は、この「腐敗」の一事でもって「政権交代」を訴える。

 

 

「腐敗」は「癌」と同じで、体内=国家の栄養素を食いつくして増殖する。

「悪貨が良貨を駆逐する」ように、世の中は次第に「正しいこと」をすることが馬鹿らしくなり、おカネのために…出世のために…保身のために…「悪事」が蔓延るようになる。

「公」のための道義を忘れ、「公の地位」を「私」のために使う…。

 

私は「共同体主義者」であり「道義心に支えられた公正な社会」を目指すものであるが、今回の裏金事件で一番恐れるのは、「道義心の喪失」による「国家の退廃」である。

 

杞憂であればいいと思っているが、1.犯罪を取り締まるべき検察は、なぜ億単位の不正を働いた集団のリーダー・・・例えば、安倍派の5人衆の罪を問わないのか、2.「大山鳴動して鼠一匹」の感のある検察捜査を、なぜマスコミは批判しないのだろうか、3.検察は「会計責任者との共謀の証拠が無い」と言うが、一般国民なら執拗な追及を重ね自白に追い込んだりするのに・・・。

 

この時SNSでは、友人からもらった500円の弁当を持っていたばかりに万引きをしたと逮捕され、無実のまま一晩留置されたおばあさんの冤罪事件が取り上げられた。

たった500円で冤罪逮捕されたおばあさんと、裏金3000万円以下だったという理由で明々白々な国会議員の罪を問わないとした検察の判断・・・この乖離に正当性は何かあるのか…。

 

公正を正を貫くべき立場にあるものが…例えば、裁判官や検察、マスコミなどが例え一部であっても、政治権力を必要以上に忖度したり遠慮するような社会になってはいないか…。

ジャニーズ事件、木原官房長官疑惑を報道しなかった大手マスコミ…。

 

こんな危惧を抱かせる社会にした自民党を下野させることは、日本の将来を考える時、正に国益=国民の利益にかなうことと思う。

公正さを取り戻すために一度ガラガラポンし、清算しなければならない。

 

自民党を政権から離さなければ、つまり歪んだ自民党の網の目をいったん断ち切らねば、国家を食いつつ太る「癌」は無くなることはないだろう。

国民を舐め切って、反省することもしないだろう。