皆様には、このほど行われた「政倫審」にどのような感想をお持ちになったでしょうか…。

 

私は、国民を幸福にする権力を持つ政治に対し常日頃から人一倍期待をかけてきた一人ですが、「権力は腐敗する。絶対的権力は絶対的に腐敗する」を地で行くような「一党支配の弊害」を今さらながらに現在進行形で悪夢を見ている思いです。

 

今の政治にはほとんど絶望です…。とは言うものの、諦める訳にもいかない…。

 

月刊誌「文芸春秋」の今月号には「派閥とカネ」の座談会記事に安倍派幹部の一人である萩生田議員の発言が掲載されていた。

「検察が期待値を上げたことで「悪いのに助かった」みたいに思われているのは理不尽・・・」

「(やったことは)まずかったが、頑張れよ」と言ってくれる自民党かと思ったら…」

 

この甘ったれた萩生田氏の発言には国民に向き合う政治家の姿勢が全く感じられない。

萩生田氏だけではなく政倫審に出た派閥幹部議員たちも「裏金作りは知らぬ存ぜぬ」の一点張りで国民に向き合った発言は見られず、まるで政治家たちは特権を謳歌する別世界に住むがごとくである。

 

政倫審に出た全員が、政治資金収支報告書に不記載だったが、今になってすべて政治活動に使ったおカネだったと主張した。

であれば、初めから政治資金収支報告書にそう書けばよかったではないか…。

政倫審にも、臆することなく堂々と出てそう言えば良かったではないか…。

 

維新の会などは、国会質問で「個人的なポッポに・・・」と真に迫った質問をしていたが、多くの国民も政治家たちはそのような特権を利用して不正に蓄財しているのではないかと疑念を持ち、怒りを覚えている・・・。

橋下徹氏などは「夜な夜な銀座の高級クラブや料亭に出入りしている政治家生活をやり玉に挙げるべきだ」などと怒っている。

 

二階派の武田氏などは、「二階氏は派閥の象徴であり、事務総長だった私が政倫審に出た」と暴力団でもあるまいに親分をかばう子分のように誇らしげに語っていたが、派閥の長であろうと無かろうと国民にとってはそんなことは関係ないことであって、政治家の感覚が国民とは大きくずれていることを見せつけられた。

 

裏金は犯罪である。

、所得隠しの最たるものであり、所得税法にも違反しており、国民の三大義務の一つ「納税の義務」を果たしていない。

派閥のパーテイの売り上げを派閥に収めないで自分のものとすれば、一種の横領であり、パーテイ券を買った人には趣旨違いの詐欺罪にもなりかねない…。

明らかに「反国家的」「反国民的」犯罪に他ならない。

 

安倍内閣以来、政治主導は政治主導で良いのだが、官僚が政治権力の意向を忖度するようになり、モリカケ問題などのよう筋を曲げてまで迎合するようになったことは国家としては大いに問題である。

 

今回の検察の捜査も「大山鳴動して鼠一匹」の感があり、司法の独立さえ疑われる現状にある。果たしてこれで立件が終わるのか、続編があるのか、三権分立のシステムの機能性が注目されるところである。

 

今回の出来事で特に憂慮に耐えないことは、国家運営の要職を預かってきた面々なのに反省を見せる訳でもなく、潔く自らの罪を認める訳でもなく、さらに自ら身を処すこともしない、責任を取ろうともしない…国民を置き去りにし、エゴ丸出しで逃げの一手…保身を図るのみ・・・そういう人たちに国家の運営を任せてきたわれわれ国民…考えてみれば恐ろしいことである。

 

さて、政党支持の2月の世論調査は次の通りで、野党はアプローチさえ間違わなければ、政権交代の可能性を強く示唆している。

朝日新聞によれば、自民党の支持率は21%+公明3%、全野党20%、無党派56%、

読売では、自民支持率24%+公明4%、全野党20%、無党派52%、となっている。

 

自民と公明以外の票が70%台もある。、特に無党派の票が50%台で浮いている。

全野党がまとまれば政権に届く距離にいるというのに、野党には未だに政権交代への構想も無ければ、政策協定の話も起きていない…。

これだけの危機にある日本政治なのに、何のための政党かと言いたくなる。

 

本当に政権を取る気があるなら、立憲でも維新でも良いからイニシアチブを取るべきである。

政策協定でまとまらないところは現状維持で行けばいい。

早急に政策協定を協議し、人心一新、政権交代、選挙協力に進むべきである。

 

ここでまとまらなければ、統一教会問題や裏金問題さらに派閥解消に伴う自民党の混乱ぶりを利用しようともしない野党のバラバラぶりは、お気軽な…議員特権だけを弄び、無責任でも生きられる「万年野党職」、誰かが言っているように「野党専業」で満足する政党のごとくである。

 

日本の危機に立ち上がれないような政党など、国民にとっては全く必要ない。

自民党とは、また違った次元の堕落が進んでいるとしか言いようがない。