低音・まっ白な日々-電波的な彼女
『電波的な彼女』(片山 憲太郎)

久しぶりの読書感想文。(この前にもいろいろと読んでましたが感想文書いてませんでした;)
著者は紅の原作書いてる人です。
イラストは知る人ぞ知るホリプパ様を描いている山本ヤマトさんです。





↓ネタバレ注意↓






紅でよく見かける柔沢紅香の息子さんの話です。
あの人の息子だから、なにか人間離れした能力とかもってるのかな~とか思ってましたが、そこまで人間離れしてしていなくてよかったです。(少なくとも紅の主人公よりは人間でした)
あと、紅の方ででてくる、息子にプレゼントした腕時計ってのも出ていたのがうれしかった。

話の内容は、主人公が変な女の子につきまとわれて、事件とか解決して、一件落着な感じです。
やっぱりというか、なんというか、片山さんの小説の日常のニュースが残酷すぎる;
通り魔も酷いですけど、眼球えぐり魔って、想像しただけで想像したくない。
しかも、次回作ではそのえぐり魔事件と絡んでくるらしいので読む気がちょっと失せちゃいます。
実はあまりグロい話は好きじゃないんですよね。学校の保健の授業でも血の気が失せるほど、血とか身体器官の具体的な話が好きじゃないです。
それから、登場人物が少ないので、犯人の共犯が簡単に推測できちゃうのですが、それでも終盤の主人公が死にかけるシーンはやっぱり苦手です。痛そうッてのもありますが、いままで信頼していた人が。。。っていうのが怖いです。

それはそうと、この小説のメインでもある電波的な彼女の堕花雨の言動と、それに困惑する不良気取りの主人公のジュウの図がけっこう面白かったです。
前世の絆を持ち出し、いつも付きまとい、人の家に勝手に侵入する女の子がいたら恐ろしいですよね。ちょっとくらいならストーカー気質があった方が楽しそうですが、度を超すとただの危ないストーカーなので;
ただ、この雨の場合は、ジュウの過去回想から、幼少期のつながりみたいなのがあったっぽいので、ちょっとは好感持てます。
あと、雨がジュウを自宅に呼んで、母親の前では普通の女子高生を演じたあとで
「あれは世を忍ぶ仮の姿です」
って返す場面がカッコイイです。





最後に、


電波ってここまでいかないとだめなのか


って思いました。

難しいね、電波って。