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"long shot" ってどこかで聞いたことがありますね。

「ロングショット」で "close-up" (ｸﾛｰｽﾞｱｯﾌﾟ) の反対語。

＊close-up はクロウスアップと濁らずに発音します。

もうひとつ "long shot" には重要な意味があります。

"long" は "long guess"(当て推量) や "long chance"

（おぼつかない見込み) などにあるように「いい加減な、

望みの薄い」という意味で、"shot" は「試み、企て」と

いう意味、これが合わさって "long shot" は、

　　　　　　　　「成功の見込みの薄い企て」

　　　　　　　　　(のるかそるかの大博打)

という意味になります。

ヒッチコック劇場に "Long Shot" というタイトルの

作品がありますのでちょっと覗いてみましょう。

「借金で首が回らなくなった賭博師 Charlie Raymond

は (借金取りから逃れるために) 一刻も早くﾆｭｰﾖｰｸ

を脱出せねばならない。

で、Walker Hendricks という人が出した新聞の求人

広告に応じた。ｻﾝﾌﾗﾝｼｽｺまでの自動車旅行に同伴

してくれる人を探している、という。

ふたりは国を横断する旅に出た。

旅の途中で Charlie は Hendricks の書類カバンの中身

をこっそりと盗み見た。Hendricks は会ったこともない

親戚から相当な遺産を受け継ぐために行く途中だという

ことを Charlie は知った。」

(Heavily indebted gambler Charlie Raymond, who needs to get

out of New York, answers a newspaper ad placed by Walker

Hendricks, who wants a companion for his road trip to San

Francisco. They travel across country. During their journey,

Charlie scretely goes throught Hendricks briefcase and learns

that Walker is on his way to claim a sizable inheritance from a

family that he has never met.)

「ネバダ砂漠を通り過ぎる途中で Charlie は　

Hendricks を殺し、死体をそのまま砂漠に残し、

Hendricks になりすましてｻﾝﾌﾗﾝｼｽｺの法律事務所

に現れた。

なんと、そこには警察が待ち構えていた。

それは警察が仕組んだワナで、Walker Hendricks

という人はずっと前に殺されていたことを Charlie に

告げた。

Charlie が殺したのは English Jim という男で、この

男は Charlie と同じく遺産狙いで Hendricks を殺して

いたのだ................

Charlie は人殺しをしたことをうっかり喋ってしまったのだった。」

(As they drive through the Nevada desert, Charlie kills Walker.

Leaving his body Charlie takes Walker's identity to present him-

self at the lawyer's office. There he is met by a policeman, who

set up a trap and informs him that the real Walker Hendricks

was killed much earlier, and the man that he had killed was English

Jim, another con man who had also been after the inheritance........

There he unwittingly confesses to murder.)

のるかそるかの大博打、やはり失敗でした。

お付き合いいただきありがとうございました。

伸るか反るかの大博打 "long shot"