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"caper" は ラテン語 "caper"(雄ヤギ) の比喩的表現

「陽気に飛び跳ねる」が英語に入り、「酔っ払っての

バカ騒ぎ」「軽薄で不注意な振る舞い」などという意味

で使われるようになったようですが、俗語で、

 

         「窃盗や強盗などの犯罪

         「悪事の大仕事

 

という意味で使われます。

 

"The Twelve-Hour Caper" という小説があり、ヒッチコック劇場でもドラマ化されています。

 

どんなお話なのでしょうか。

 

ちょっと覗いてみることにいたしましょう。

 

「或る朝、Herbert Wiggam は 会社に出かけようとして

いた。 それじゃ夕方7時に、と母親に言い残した。

 

ウオールストリート に ある証券会社 に 出勤する彼の退屈な

道すがらの様子も、きょう 彼が 50万ドルもの お金を

盗もう と 企てていること を 知れば、いつもとは違って

輝いて見える。

 

その日の夕方に債券が移送される予定であり、Herbert

は予定の行動を始めた。

ニセの受取証を作り、昼食時に Louie と Muggsy の二人

の悪党に計画を説明した。

 

二人の悪党は 閉店ギリギリに会社へ押し入り、力づくで

債券を奪い、奪った債券を Herbert の 机 の 傍 に ある

クズ入れの中へ投げ入れる。そうすれば 誰にも疑われず

クズ入れから 債券を取り出せる、という計画なのだ。」

 

(Herbert Wiggam leaves for work one morning, promising his mother 

that he'll see her that evening at seven o'clock. 

The dull details of his trip to work at a Wall Street brokerage are 

brightened by the knowledge that he plans to steal half a million 

dollars that day.

A bond transfer is scheduled for that afternoon and Herbert begins 

to set his plan in motion, forging receipts and meeting two crooks 

named Louie and Muggsy at lunchtime to explain his plan. 

The twosome will enter the office right before closing time and take 

the bonds by force, then drop them in the wastebasket next to 

Herbert's desk, where Herbert will be able to remove them without 

being suspected. )

 

 

「すべて 計画通りに進んだ。

 

が、強奪事件捜査にやって来ていた警部補が Herbert の

クズ入れを蹴飛ばし、中に入っていた債券が丸見えになった。

 

Herbert は なんとか警部補には見えぬように 債券を隠す

ことができたのだが、警部補に事件現場を案内している間に

会社の清掃婦が 入ってきて クズと一緒に債券 も きれいに

持って行ってしまった。

 

警部補が帰ると Herbert は タクシーを拾って 空港へ急いだ。

 

空港の玄関口で 彼は 母親に会った。

そして、ふたりで リオデジャネイロ行きの飛行機を待った。

 

母親は Herbert の勤め先の掃除婦として最後の仕事をする

ことができたのを喜んでいるようであった。

 

タイトル "The Twelve-Hour Caper" は 朝 Herbert が 母親と別れ、その日の夕刻に 空港で 母親と再会するまでの時間

を指している。」

 

(Everything goes smoothly until a police lieutenant nearly kicks over 

Herbert's wastebasket, exposing the bonds to view. 

Herbert manages to cover them up but, unexpectedly, the office 

cleaning woman empties the garbage while Herbert is examining the 

scene of the crime with the policeman.

Once the lieutenant leaves, Herbert takes a taxi to the airport, where 

he meets his mother at the gate. Both wait to board a plane to Rio 

de Janeiro, and she seems happy to have finished her last day of 

work as the cleaning lady at Herbert's office.
The title refers to the time between Herbert's goodbye to his mother 

in the morning and their reunion at the airport that evening.)

 

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