




無数の道がある
引き返してもよい
とどまってもよい
このまま進んでもよい
今はどの道を選んでも
俺でいられる気がする
2001.7.11~7.12 86日目~87日目
北海道森町~恵山町
昨夜はやさしい管理人さんのおかげで、雨でもテントは濡れずに済み、片付けも簡単に終わらせることがで
た。
ありがとうございます。お世話になりましたとステージに向かって礼を言う。
一夜明けてもまだ雨模様の空だ。
でも、先に進むことに決めているので出発する。
今日は三嶋君と会うスケジュールの関係で、走行距離30kmと考えて、次の森町の道の駅を目指す。
八雲町では駅周辺を散策したが、何も目を引くものがなく森町へと行く。
森町もかなり広く海岸線を走り、ちょっと内に入り道の駅YOU・遊・もりへ着く。
道の駅に入るが休憩するようなスペースがない。
道の駅はだめだが、その裏には広い公園があった。
オニウシ公園とまた変な名だ。おそらくアイヌ語だろう。
施設もりっぱできれいな公園だ。噴水や展望台があり上ると内浦湾の向こうに駒ケ岳を望める。
道の駅でテント設営の許可をもらい、ついでに携帯の充電もお願いした。
だんだんと図々しくなっていく自分を見たという感じだ。(笑)
早速園内に入り、テントの張れそうな場所を探す。
晴れていればどこでもいいのだが、雨が降るとそうはいかない。
雨も一時止んだので森町の商店街に夕食の買出しに行く。
戻ってからテントを張る。
雨よけの青ビニールを屋根みたいに取り付けテントへの雨を防ぐ。
これでやっと整えることができた。これで万全だ。雨よ降ってみなだぁ。
おっと充電している携帯を忘れるとこだった。危ない、危ない。(笑)
結局雨は降らず、苦労も水の泡となったが降らずに越したことはない。
北海道一周もまもなく終える。
なぜか嬉しさよりも、もっともっと北海道の自然や人々と触れ合いたい気持ちのほうが強い。
それもこれも、こんな小さな私にでさえ、優しく包み込んだ北海道の懐の大きさを感じたからだと思う。
ありがとう北海道。
今夜も心ゆたりと眠りに入れます。
翌朝、いつものように礼を言い森町を後にする。
森町から内陸を横切って行けば約50kmで函館に到着することができるが、矢張り海岸線をぐるっと周って行くことにする。約120kmだ。
森町から砂原町の道の駅つどーる・プラザ・さわらでしばし休憩。
外に出ると、老年の夫婦が声をかけて近づいて来られる。
「おじさんトマト食べる?昨日獲ったんだぁ。キュウリも食べる?ちょっと待っててね。」
明らかに年上の方からおじさん呼ばわりされると面映い感じだが、相手にしたらそれ以外呼びようがないのだろう。(笑)
おばさん、自分の車に戻り、なにやらゴソゴソしてビニール袋にトマト、キュウリにチーズにバナナ。それに塩と味噌を足して私に差し出してくれる。
「わ~、こんなにいっぱいですか。」「いいの、いいの。元気で行ってね。」
「ありがとうございます。これで元気になります!」
私もおばさんも笑顔のキャッチボールだ。
ありがたくいただき、胸の奥からジワーと熱いものがこみ上げてくる。
今まで幾人の人たちに、このような温かい差し入れをしていただいたであろうか。
改めて人のやさしさに感動する。
人間捨てたもんじゃない。
今までの人生で感じ得なかった人間の文字の意を深く考え、そこにある深い人の交わりを思う。
上から人を見ると見えなかったものが、下から見ると見えてくるものがある。
人を知るってこんなことなんだなぁ。
小雨降る中、砂原町から鹿部町を通過し海岸線を走る。
このあたりのカモメは妙に人なれしている。餌づけでもしているのだろうか。そばまで寄ってくる。
人間に対しての警戒心が全くない。
夕方恵山町に到着。
道の駅なとわ・えさんに行き、ここにあるキャンプ場の申し込みをする。
金300円を払いキャンプ場に行くが、あまり整地されてなくでこぼこが多い。
条件も国道沿いと悪い。でも、借りた以上仕方がない。適当な場所にテントを張る。
今夜はレトルトじゃなく焼肉弁当だ。俺にしては豪華だが、明日にはいよいよ函館に着く。
北海道一周を前にしての記念すべき日だ。