手拭いとして街道の往来客に
売られていた九九利染
徳川幕府の参勤交代が始まると
事が動く
鍵となったのは
騎馬具の手綱
麻布、絹布を使い
白と紺のだんだら染にて
鍛絞(しろこしぼり)が考案される
世は戦乱から太平に変わるが
戦国時代の残り香は
武道を重んじる意識により
手綱の需要を高めたと推測される
寛永10年
二代尾張藩主
徳川光友卿が尾張入国のため
有松村を通過する
(杢目しぼり)
村人達はお祝いの品として
九九利染の手綱を献上
光友卿はこの手綱を
殊のほか気に入られ
これ以降
尾張藩主が初めて入国される際に
必ず絞染の手綱を献上する事が
吉例となったそうだ
尾張藩の特産物として
全国に知れ渡り始め
それに伴い
技術の進歩も早めたと思われる
東海道五十三次の中で
名産と謳われる
「有松絞り」
その基礎が固まりつつある
