私が先にシャワーを浴びた。
「髪の毛が排水溝に流れたりすると悪いので、
髪は洗いませんから。」と宣言して入る。
そのあと、私が持ってきたケーキを2人で食べた。
彼が紅茶を淹れてくれて、ソファに2人並んで座った。
明るいリビングには、白くて明るい光が
窓から差し込んできていた。
部屋の一角がカフェのように見えた。
「このケーキ美味しいね。それに、こうやってゆっくりできるの、なんだか良いね。」
「そうですね、2人で会って、
こんなにゆったりした時間って初めてですね。」
「あぁ、こういうの良いなぁ。」
ケーキを食べ終わった彼は、
ごろんと私の膝に頭を載せて、
膝枕をする体勢になった。
こういう時だけは、年下の子犬系男子だ。
母性本能がくすぐられるような
なんとも言えないキュンとした気持ちになる。
(今だけ。こんな時間は、ここにいる時だけ。
もう少ししたら終わるんだから)
膝枕をした状態で、他愛もないことを話していた。
寝室の照明が素敵で印象的だったし、
リビングの照明も、シンプルながら特徴的な形で目をひいた。
そのことを言ったら、彼がこの家に引っ越す時に
家具屋さんなどを何軒も回って選んだのだという。
「あ〜、最近の中で1番楽しかった。」
「私もです」
「今日は、来てくれてありがとう。そろそろ僕もシャワー浴びてくるね。」