「僕はろくでなしですよ。

嫁が妊娠してるのに、

僕は職場を抜け出してこうやって

tefeさんとセックスしてる。

それでも、仕事の業績は良くて、

外面もいいから、うまいこと生きてる。

いい人ですね、なんて言われちゃってさ。

でも実際はこんなもんです。」

 

私は、彼の腕の中で、

彼から離れようとささやかな抵抗をしながら

言った。


「本当に、ろくでもない人ですね。

…私、ろくでもない人だって分かって

嫌いになりたいんですけど。


ろくでもない話を聞いても嫌いになれない。

嫌いになれたらいいのに…」


彼は私をベットに仰向けにして

両手を頭の上でそっと押さえつけてきた。


「もしかしてtefeさんは、異性というより、

好奇心で気になってるのかもよ?

だから、僕みたいなろくでなしに

どんどん惹かれていくんじゃない?」


「…確かに、そうかも。」


「僕みたいな人に、好奇心旺盛なtefeさんが惹かれるのは必然なんだよ」

 

私は、彼に抱きすくめられ、

いっさい抵抗する気力がなくなっていた。


奥さんの妊娠とか、引っ越しの予定とか、そんな話をしていた時は、今日はもうそういう気分にならないと思ったのに。



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