ショパンの『別れの曲』を何度も弾く。
静かな旋律で始まり、静かな旋律で終わる。
間に嵐のようなフレーズが、
形を変えて2,3回ほど現れる。
それは嵐は一時的に吹き荒れただけであって、
最後の静かな旋律は
全てが思い出に変わったことを
表現しているようだった。
なんでも自分の都合のいいように解釈すると
こじつけかもしれないが気持ちが軽くなる。
彼との再会は間違っていた。
セックスしてしまったのも過ちだった。
やっぱりもう会わないことにしよう!
私はそう決意し、
彼に紹介された、
読むとメッセージが消えるアプリを
スマホからアンインストールした。
SNSも、彼が投稿した記事は
私のタイムラインに自動的に表示されないように設定変更をした。
(これでスッキリ!もう惑わされない。)