密会旅行先にてDay3(19)


激しいセックスが終わって、汗だくになりながら寝転んでいる最中に、セックス中に涙が出てきたことについての話になった。

気持ち良すぎてそうなるのか、またしばらく会えなくなって寂しいと思ってそうなるのか自分でもよくわからないけど、と話す。

彼は黙って聞いていた。

真っ暗な中で話していたら、また急に涙が出てきた。彼には見えないはずだから堪えていたが、鼻水も出てきてすすったら、暗闇の中で彼が私がまた泣いていることに気づいたみたいでまぶたの上からキスをした。

「ごめんね、泣きたいわけじゃなくて、勝手に涙が出てきちゃった。…困ってる?」

「ううん。…もし僕が困ってたら泣いてる理由を聞いてる」

「今も勝手に涙が出てきてるんだけど、昨日の朝にセックスした後で、スヤスヤ寝てる顔とか、胸の上に置かれた手とかを見てた時も涙が出てきたの。

なんだか、今だけは一緒にいるんだな。。って思って。ただそれだけで、ずっと私と一緒にいて欲しいと思って泣いてるとかじゃないから大丈夫です。」

彼はまだ汗だくの私をグッと引き寄せて抱きしめた。


そのあと、2人ともシャワーを浴びて、さっぱりした状態になった。さっきまでセックスをしてグシャグシャにしたベッドではない方の綺麗なベッドに入る。

彼は腕枕をするのが好きみたいで、私は体重をかけるのが申し訳ないと思うのだけれど、彼の腕枕で、寝る体勢になった。盛りだくさんな1日だったので、あっという間に睡魔に襲われた。

「ねぇ、さっきみたいに、僕と一緒にいて泣けてきちゃうとか、そういうことがあったら我慢しないで言ってね。その方が僕も嬉しいから。」

「嬉しいの?言っても仕方ないことだから言わないんだけど。」

「嬉しいに決まってるでしょ」

「いつもいつも泣けちゃうわけじゃなくて、こうやって一緒に寝れる時とかに、ふとそう思っちゃうんですよね。。セックスはできても、夜こうやって一緒に寝れることってほとんどないから。今しか一緒に居れなくてもうすぐまた別れなきゃいけないのが哀しいのか、今だけは2人きりでいられて独り占めできるから嬉しいのか、ちょっとわかんない。」

彼はまた腕枕したままで私を引き寄せてギュッと抱きしめた。その心地よさの中、いつの間にか眠りに落ちた。