記憶に残るダメなセックスの話①

1か月くらい間があいて彼と食事に行った。


私はその後にも用事があったので、

食事だけのつもりだった。


食事が終わってトイレから戻ってきた彼は

少し急いでいる様子で、じゃあ行こうか、と言う。


今日はレストラン滞在時間が短いなと思いながらも

コートと会計用のプレートを持って店を出た。


レジでが財布を出したが、

ホテル代をいつもに出してもらっているので、

私が率先して2人分支払った。


レストランを出て、さてどうしようとなった。

まだ少し時間あるからどこか行こうか」

お茶でもします?」

「 うーん、どうしようか」


はキョロキョロ周辺を見回していた。

私は、今日は時間も無いから喫茶店くらいなら、

思ったのだが、

彼はもしかしてホテルに行こうとしているのだろうかと疑った。


するとに顔を寄せて囁いた。

うちに来て。最後まではしないでイチャイチャしようよ。」

「 …え?何て言いました?」

「 うちで、やらないでイチャイチャしよう?」

「 …まったく、涼しい顔でよく言えますね。」


私は苦笑いしながらも、

それなら時間的にもちょうどいいや、と、

彼と一緒にの家に向かって歩き出した。


次の用事が3時半からなので、2時半には家を出ますね。」

次は大事な用事だったので最初に言っておいた。

それなら無理強いされる事もないだろう。

はアップルウォッチを確認した。


「 いま、もう115分かぁ」

ちょっとお邪魔するだけなので大丈夫ですよ?」


少し距離を開けて歩いた方がいいのかな?と思ったが、彼は私が横に並んでも気にしないようだった。


他愛もない話をしながら彼の家に向かった。

彼の家の近くで、彼は

“ここからは時間差で行こうか"と言って

先に進み始めた。


振り返りざまに、“前と同じ入り口から来てね”、と

念を押された。