開発⑤
「キスしてあげる」彼が顔を近づけてきた。
私は、快感のあまりほとんど涙目になり、
これ以上の快感から逃れようとして、
反射的に首を左右にブンブンと振った。
「キスしてあげるよ」と、彼が再度言って
私の頭を両手で抱えてディープキスをしてきた。
頼んでいないのに、唾液を流し込まれるキス。
彼の唇の肉感や体温や粘膜の感触が
全て伝わってくるような、
とてもフィット感の良いキスだった。
私も、彼の唇や粘膜を堪能するように
舌や唇を動かしていた。
そのうち、彼は私の唇の隙間から舌を入れ、
唇で唇を塞いだようにしたままで、
腰をややはげしく前後にうごかしはじめた。
「んんっ…!うぐっ…!」
口の中には生暖かい舌が入り、
私のなかでは硬くて熱いものが律動している。
快感と息苦しさで、私は身悶えた。
その状態が数分間続き、耐えられなくなった。
「苦しい… 窒息しちゃいますよ…」
「ごめんね、はい、大きく息を吸って〜」
彼の顔が離れたので、私はようやく
ふーっと呼吸して息を落ち着けた。
「この前も、気持ち良すぎて意識が遠くなっちゃったし。私が気を失ったら助けを呼んでくださいね…」