「この密会部屋、最初はドキドキしたけど、契約終了まであっという間でしたね」
部屋に置きっぱなしにしていたガウンや
ティーパックなどを回収し、簡単にテーブルや台の上を拭いていた。
すると彼が後ろから抱きついてきた。
「え、ちょっと、今日は最終日だから掃除しないと。鍵の返却時間も決まってるんだし。」
「少しくらいいいじゃん?今日でこの部屋に入るの最後なんだし」
「でも、掃除機もかけなきゃ、、」
「いいよそんなの適当で」
「こっち向いてよ?」
後ろから抱きつかれていたのを
彼の方に向きを返されてキス。
軽くキスして、掃除に戻ろうと思ったけれど、
強く抱きしめられてキスを続けられる。
そのうちベッドに寝かされたけれど、
今日は時間が無いし、彼は風邪気味だし、
私は落ち着かなかった。
「ねぇ、掃除してから鍵を返却する契約だし、
時間守らないとダメだから。」
「掃除なんていいよ、こっち見て?キスしよう?」
ベッドの上で改めてキスされ続けていると、
身体が反応し始めた。
この部屋が最後だから、記念のライトなキスを、
という事かと思ったら、
そうではなくて、
セックスしたくてたまらない感じのディープキスになっていった。風邪気味で微熱があるのか、
私の舌に絡みつく彼の舌がいつもより熱く、
なんだかドキドキしてしまった。
(これは、彼がすごく興奮してるから熱いんじゃなくて、熱があるから舌も熱いだけ!ここで流されちゃダメ…!)
(風邪気味でゲホゲホして具合悪そうだったのに、セックスするなんて、普通は無いよね...。だから、どこかでストップしてくれるはず...)
しかも、彼とのセックスは、いったん始まると大抵2時間近くネチネチとされる。
ここで始めてしまうと、鍵の返却時間に
間に合わなくなって、契約終了時間ギリギリになる。
乱れた姿でこの部屋の鍵を返却する事になるのは
避けたい。。
(5か月ぶりに会って、空港からレンタルルームに直行
して抱かれた時は珍しく30分くらいで
終わったが。。)
「脱いでよ?」
「え、、」
ここで脱いだら、また、なし崩し的に抱かれてしまう。
今日は、この部屋引き払うためだけに来たのに。。
利用者である私たちが掃除をして
部屋を引き払う契約なので、
お風呂場にも部屋にも掃除用具一式があって、
それでしっかり掃除しなきゃと思ってたのに。
ここで流されずにキッパリ切り上げなきゃ!
「僕にこうされたら、濡れちゃうんでしょ?
ダメダメって言ってもいつも下着脱いで脚も開いちゃうじゃない?」
ディープキスをして、脇腹や太ももを服の上からまさぐってくる。
「...今日はそういうつもりじゃないし、ホントにダメですよ。時間無いしやめとこ?」
「今日でここ最後なんだからさ、少しだけしようよ。あぁ、ほら、もうこんなに濡れちゃってるじゃない?下着脱いだ方がいいよ」
彼はスカートの中に手を入れて下着を下げた。
「いや… もうこういうの卒業したいのに。。」
「だめ。卒業なんてさせないよ?」