帰国日に起きたハプニング
今回はアヤワスカ体験によって変化を感じた後日談を紹介。
「もしかしてこれはアヤワスカ効果?」と感じる出来事があったのは、日本への帰国日のこと。
行きと同様で帰りもクスコ→リマ→ニューヨーク→羽田というルートで帰国を予定していた。
帰国日当時は、やっと日本に帰れる、日本食が食べれることに胸が躍っていた。
しかし、ただでは終わらないのがこのアヤワスカ旅行記。
元々リマの乗り継ぎ時間が2時間半しかなく、少し心配はしていたのだが、その乗り継ぎで事件は起きる。
リマで乗り継ぎ失敗!?
クスコを出発し、無事にリマまで到着したところまではよかった。
しかし到着が20分ほど遅れてしまい、さらに荷物が全然出てこないという事態が発生したのだ。
海外あるあるらしいが、結局40分ほどスーツケースが出てくるのを待っていた。
やっとの思いで荷物を受け取り、急いでチェックインカウンターへと向かう。
時計を見ると、次の便の搭乗時間まで1時間30分ほど。
ただ焦りはありながらも、搭乗券の予約はTrip.comからセットで買ったものであるし、
自分の都合で遅れたわけでもないし、海外なら1時間もあればなんとかなると、どこか高を括っていた。
それでもなるべく急ぎ、ようやくLATAM航空のチェックインカウンターに到着。
いち早くチェックインしたかったものの、まさかの長蛇の列。
焦る気持ちを必死を抑え、しぶしぶ最後尾に並ぶことにした。
そうすると、案の定焦る気持ちを抑えすぎて、お決まりの腹痛が発生。
しかしこれ以上時間をロスするわけにもいかない。
少し粘ってみたものの、進みが予想以上に悪く、意を決してトイレに行くことに。
ただまた最後尾に並びなおすのは死を意味するため、スタッフにお願いし、
トイレに行ってる間スーツケースを見てもらうことにした。(めちゃくちゃソーリーね)
トイレ後、急いで列に戻り時計を見ると、搭乗時間まで1時間を切っていた。
ただこれだけ人が並んでいれば、私と同じように乗り継ぎ、同じ飛行機に乗る人も結構いるだろうと思っていたし、
それらみんなが乗れないことはないだろうとも考えていた。
そしてやっとの思いできた私の番。
20㎏を超えるスーツケースを預けようと手続きをお願いすると、
少し険しそうな顔をするスタッフ。
そして、口から出た言葉は...「クローズしています」だった。
クローズ..帰れない...日本に帰れない...どうしよう...ドウシヨウ...ドウシヨウ...
めまいと共に視界が真っ黒になる。
それでもなんとか気を取り戻し、「そこをなんとかお願いします」と拙い英語で伝えてみる。
「難しいと思う」と口をムの字にしながらも、何度も電話や他のスタッフと話して掛け合ってくれるスタッフ。
しかし何度掛け合っても、やはり答えは同じだった。
絶望だった。
言葉も大して伝わらない見知らぬ地で、飛行機に乗り遅れる。
それはつまり、その先の乗り継ぎにも間に合わず、日本に帰れないことを意味していた。
はじめての経験に、半分パニック状態だった。
覚醒への序章
しかしここで引き下がるわけにはいかない。
そう思うと、内側から何かが湧き上がってくるのを感じた。
全身が熱くなり、周囲の雑音が消えていく。
そして気づけばスタッフに向けて、拙い英語で必死に訴えていた。
「元々普通に乗り継げば間に合う飛行機を予約していたんだ。
しかし飛行機の到着が遅れて、荷物も全然出てこなかった。
やっとの思いで荷物を受け取って、私はここまでダッシュで来た。
これ以上私に何ができたの?こちらの問題ではないはずです。お願いです、乗せてください。」
必死に文句を言った。
正直、日本であればいわゆるクレーマーに分類されるのかもしれない。
しかしここは海外だ。こちらの正当性を主張しなければ、何も勝ち取ることはできない。
と強気に言ってみたものの、これこそが私の感じるアヤワスカ効果だ。
おそらく以前の自分であれば、こんなに必死に主張することはできなかっただろうし、
はいそうですかと全て素直に受け入れていたと思う。
周りの目、相手の気持ち、あれこれと考えすぎて何もできなかったはずである。
しかし今回は違った。
怒りとはまた違う、それでいて言葉にこもる力強さ。
ピューマに必要と言われた「力強さ」というのはこういうことかと思いながらも、身体が勝手に動いていたのが今でも不思議である。
しかし結局、予定していた飛行機には乗ることができなかった。
ただ数時間の格闘の末、権利は勝ち取ることができた。
空港側が、翌日のニューヨーク行きと日本行きの飛行機、それから今夜泊まるリマのホテルと、朝昼晩の食事、ホテルまでの往復タクシー、全て手配してくれたのだ。
私に一切の責任がないことをここまで伝えなければ、これほどの対応はしてもらえなかったのではないかと思っている。
もちろんここで
「言いくるめていい対応してもらった、えっへん」
ということが言いたいわけでない。
当たり前だが、長時間対応してもらい、迷惑をかけたスタッフの方にはたくさん謝り、何度も心の底から感謝を伝えた。
感じたこと
私がこの体験から感じたのは、人からどう言われようが、どう思われようが、
自分や大切な人を守るためには、時に主張が必要だということ。
もちろん主張と人を傷つけることは違う。
それにこれまでの自分にはこういった部分が不足しすぎていたのだと思う。
全てを穏便に、平和に、誰にも迷惑かけないよう、誰も嫌な気持ちにならないよう周りに気を遣う。
そしてそのためなら平気で自分の気持ちを殺し、我慢する。
その結果自分が壊れ、自分のことがわからなくなってしまっていたのだ。
誰かの幸せのためにやっていたつもりが、結局は人も、自分も、誰も幸せになどなっていなかったのだ。
きっとまずは自分を大切にする、そこからはじめない限りは、人のことも幸せにすることはできないのだろう。
もちろん他者への配慮や敬意というのは、今でも大切にしている。
ただ何事もバランスなのだと思う。
普段人のことを気にしすぎてしまう性格だからこそ、時にはこういった意識が必要だと、そう思わされた経験だった。
どこまで伝わったかわからないが、ピューマが私に伝えたかったのはこういうことなのだと思う。
そしてこれまでの自分から「変化」を垣間見ることができ、少しうれしい出来事でもあった。
そんなこんなで深夜3時にホテルへ到着し、すぐさま就寝。
翌日無事に日本に帰国することができた。
↓ホテルに到着したときに撮った一枚
手配してもらったホテル
道中なぞの「KARAOKE」を発見。
ホテルの飲食スペースの横
飲食スペース
お昼に食べたチキンとパスタ