今日は曇っている東京です。

少しでも日が出ると暖かいんですけどね。



昨日、こんなニュースがありました。


『三省堂が検定中の教科書を校長に見せて謝礼を払っていた』


大きく報道されていたので、ニュースを見た方もおられると思います。


三省堂側はそういう意図はなかったと言っていますが、どう考えても教科書採択に便宜を図ってくださいということですよね。

この行為自体、問題大アリですが、私はそれ以外にも二つのことで大きな問題だと思います。


ひとつは、受け取った校長のモラルの問題。

いくら三省堂が謝礼を渡そうとしても、受け取っちゃダメでしょう。

受け取った校長は三省堂と同じく罪深いです。


教科書採択に全く影響がなかったと言っていますが、受け取った時点でのモラルの問題です。

というか、そういう場に参加した時点でアウトですけどね。

共犯関係にあったわけです。


『教師は聖職者たれ』


とまでは言いませんが、青少年を指導する立場にある人間が、こんなことをしていたら指導なんてできないでしょう。


もうひとつは、三省堂のマスコミ人としてのモラルというか、表現者としてのモラルというか、出版社としての独立性を自ら放棄しているという問題です。


かつて、


『オウム真理教事件』


というものがありました。

その中で、TBSが放送前の取材テープをオウム真理教幹部に見せていたということがあり、それが坂本弁護士一家殺害の引き金になったのではないかということが言われました。

そのとき、『NEWS23』という番組のキャスターだった筑紫哲也さんは、


『TBSは死んだ』


と番組の中で言いました。


今回の三省堂の行為は、これと変わらない行為ではないでしょうか。

仮に、教科書採択のためでなく、三省堂が言っているように校長先生から幅広く意見を聴くためだったとしても、それってどうなんでしょうね。


三省堂はマスコミ人として、表現者として、それでいいと思っているんでしょうか?


もしそう思っているとしたら、私は三省堂という会社を信用できません。


今回の三省堂の行為は、そこまで目くじらを立てるようなことじゃないでしょうと思う人もいるかもしれませんが、そういう行為だからこそ、その背景にどういう甘えやどういうモラルがあるかをしっかりと見つめ直さなければいけません。


『三省堂は死んだ』


と言われないために、しっかりと自分たちのスタンスを見つめ直してもらいたいものです。