今日に気温が低くなり、体調を崩されている方も多いようです。

私もそのひとりですが。

お気をつけ下さい。



それでは、白山レポートの続きです。


四日目は、一歩間違えば遭難の危機に遭遇しながらも、何とか通常ルートに辿り着きました。

そのハプニングでかなり体力を消耗していたので、ここからはゆっくり進むことにしました。

いずれにしても、今日のコースは途中から保護区域に入るので、その区間は走ることが出来ません。


ひとりでゆっくり進んでいると、今まで出会わなかったヘビに出会いました。

基本的には上りなのですが、場所によっては緩やかになったりするので、無理しなければなかなか快適でした。

いろんな草花も咲いていて、風景を楽しみながら進みました。

しばらく上って行くと、避難小屋に到着しました。

ここで、タイムを自分で記入することになっていました。

小屋に入ると、スタッフの方と、他のランナーの方がおられました。

この小屋を出ると、ゴールの室堂にある山小屋まで、避難場所がなくなります。


みなさん、食事をとったり、雨具の準備をされていました。

私も簡単に雨具の準備をし、すぐに小屋を出ようとすると、


『もう出られるんですか?』


と、ちょっと驚かれました。

特に長居する気もなかったので、そのまま出発しました。

小屋を出て、ちょっとすると、何か声が聞こえてきました。

振り返ると、先ほど一緒にミスコースしたランナーの方が、


『不安なので一緒に行ってください』


と言われたので、一緒にゴールを目指すことにしました。

いずれにしても、すでに保護区域に入っていたので、タイムも関係ありませんでしたから。

二人ともかなり体力を消耗していたので、ゆっくり進んでいると、後続のランナーやスタフさんが追いついてきました。

そしてそこからは4人で進んで行きました。

途中みんなで写真を撮ったり、山の上にある滝を見たり、小雨が降った跡に広がる虹を見たり。

レース中とは思えない、平和な時間でした。


が…


次第に天候が悪化してきました。

もともと、山頂付近は風が強くなる可能性があるというのは、主催者から話を聞いていました。

山頂に近付くにつれ、風邪がどんどん強くなり、そこに雨も混じるようになってきました。

と、言葉にすると簡単なのですが、山の稜線は遮るものがないので、横から突風が体にダイレクトにぶつかってきます。

体のバランスを崩すという生易しいものでなく、リュックを担いでいることもあり、風をもろに受けると本当に吹き飛ばされそうになります。

進んではしゃがみ、進んではしゃがみ、を繰り返しながら前進しました。

それでも、あまりにも風が強い時は、とても歩けない状態に。

そして、後続のランナーの方が追いついてきました。


私達が立ち往生していると、


『自分が先導します』


といって、先頭を歩いていただきました。

これは非常に助かりました。

それでも、風が強いことには変わりありません。

雨もどんどん強くなってきて、雨粒が顔に当たると痛いほどでした。


それでも前進していたのですが、私と先導してくれるランナーの方、その後ろから来る3人との間に、少し間が出来ました。

もうこの頃になると、みんな自分のことで精一杯でした。

私も、


『とにかく前進して、早く山小屋に着きたい』


という思いだけで歩いていました。

しばらく歩いていると、前方からスタッフさんが歩いてきました。

山頂付近がかなり危険な状態なので、様子を見に来られたようです。


『大丈夫ですか?』


と聞かれたので、


『とりあえずは大丈夫です』


と言うと、


『絶対に行けるから、頑張って前進してください、絶対に行けます!』

と何度も何度も言われました。


その言葉を信じ、風邪に何度も吹き飛ばされながらも、とにかく前進して行きました。