とくれば、トレンドはクイーンでしょうが。
なんだが、ここでは、クイーンの後ろにライクを付ける。
Queensrÿcheの新譜。
The Verdict・・・
結論から。
掛け値なしで、チョーカッコエエです。
捨て曲なしで、最初から最後まで飛ばした感じ。
ただし、全盛期のクイーンズライクのようなコンセプト感はなく、ノリの良い楽曲たちに、少しのクイーンズライク感が盛られた感じ。
ただし、ここで言うクイーンズライク感とは、びっくりするほど売れた「Operation Mindcrime」を軸にした場合デス。
クイーンズライクのデビューは良く覚えている。
多分、MTVか何かでPVを先に見た、と記憶している。
まあ、今から考えれば、すっ飛んだPV。
モトリークルーのShout at the devilに通じる、なんだか良くワカラン近未来感らしき何物か?みたいな。
まあ、当時は、こんな本人出演でしらじら演技のPVがワサワサあって、特に何とも感じなかったが、今となっては笑えるワケで。
で、このPVを観て、純粋に曲が気に入って、当方にしては珍しくEPを買った。
多分、この曲はそのあとに出たフルアルバムには収録されていなかったと記憶。
ともあれ、疾走感半端ないミディアムテンポの、いかにも真っ当で純然たる「これぞベビーメタル」な楽曲は無茶苦茶気に入ってしまった。
なんだが、その後、クイーンズライクは、本来のクイーンズライクらしさ、をドンドン打ち出してくる。
単なるヘビーメタルではない。
このEPをスタートに、徐々に本領を発揮し、ついに「Operation Mindcrime」で頂点に到達する。
ここに至っては、デビュー曲の、単にカッコイイ楽曲のイメージは微塵も感じられない。
もちろん、単にカッコイイ、を否定する気は全くない。否定ではなく、クイーンズライクの独自のキャラクターが一気に吹き出してきた。
ソニーだったと思うが、こういう実験的なメタルを上手く市場に浸透させたなあ、と感心。
プログレメタルなり、当時「インテレクチャル・メタル」なるジャンルを築いた。
のちの、ドリームシアターなどに繋がっていくのだろう。
「知的なメタル」、、、、。
多分、同時代の、こういうのの対極にある。
※ちなみに、その後のWASPを追えばわかる通り、ブラッキーは相当に知的なミュージシャンだが。
当方、「Operation Mindcrime」はリリース直後に入手したが、聴き込む程にじわじわ味が出る、まあ、衝撃だった。オペラか、サウンドドラマか?こういうアルバムが売れる時代なのか・・・と思える異質な存在だった。
その後も作品を出し続けたクイーンズライク。
続く、Empireは、意外に普通の構成。
複雑な「Operation Mindcrime」から、エッセンスだけを抜き出して、わかりやすくした感じ、みたいな。
まあ、これも売れた。
クイーンズライクの入門バージョン、みたいな。
恐らく、パワーもコストも掛かるだろうが、「Operation Mindcrime」みたいなドラマコンセプトの演劇ショーの、ギクを続ければ、これまでにない新しいエンタメにすらなる可能性を秘めていた。
が、やはり、肉体的、精神的、金銭的バランスを考えれば、普通のスタイルのバンドに落ち着いて行くのか、、、。例えばキングダイヤモンドなどはこう言うドラマ仕立てを実験している。
が、例えば、KISS。
ライブのスタートは、コールからのデトロイトロックシティ、みたいな、ライブの絶対的スタイル。
例えば、ジューダスプリーストの、ヘリオンからのエレクトリックアイ、みたいな、期待通り!。
「Operation Mindcrime」は、こんなスタイルとは親和しない。
ちなみに、これは、当方の大好きなモノマネタレント、Mat Gauthierによる、Empireのパロディー。
アンパイヤ。
Mat GauthierはKISSフリークで、ポール・スタンレーが子どもを寝かしつけるシリーズをUPしている・・・・。
とまれ、その後は、個人的には、追い続けていたのだが(クイーンズライクもMat Gauthierも)、セールスは以前ほどの勢いもなく。
やはり、「Operation Mindcrime」「Empire」の大ヒットがどうしても彼らの壁になったのだろう。
この間、ボーカルのジェフ・テイトは燃え尽き症候群になり、バンド内でお約束の軋轢発生。
中心メンバーだった、ギターのクリス・デガーモが脱退。
クリス脱退後に、ともかくバンドはゴタゴタ。
そんな中、これもあるある展開で、「Operation Mindcrime II」がリリースされる。
正直、前の「Operation Mindcrime」と違い、コンセプトも今一つ分からず、楽曲も中だるみ感強く、まあ、売れなかったワケで。
「Operation Mindcrime」っぽく、作ってみました、みたいな。
で、バンドのゴタゴタは頂点に達して、なんとジェフ・テイトの脱退に至る。
あきらか、クイーンズライクと言うバンドは、ジェフ・テイトと、クリス・デガーモがコアとなって来たバンド。
その中心人物が居なくなり、非常に行く末を心配したものだが・・・・
意外や意外、シコリが取れたかのように、生き生きとしたバンドに変化したのだ。
前作の、Condition Hümanも、名作。
プログレ感はしっかりクイーンズライクの芯として残して、よりハードな方向に舵を切った。
考えすぎない楽曲、みたな心地よく聴けるアルバム。
トッド・ラ・トゥーレのボーカルも、ジェフ・テイトの雰囲気を持っていて、以前のクイーンズライクの曲を演奏しても違和感がない。
新作も、この流れを受けた作品。
お勧めの1枚です。