施餓鬼の旗(幡)が整いました。当山の盂蘭盆法要にて、御宝前にお供えさせていただきます。

記した経文について➀


法師功徳品第十九
是人舌根浄 終不受悪味 其有所食噉 悉皆成甘露
ぜにんぜっこんじょう じゅうふじゅあくみ ごうしょじきだん しっかいじょうかんろ

法華経の19番目である法師功徳品(ほっしくどくほん)では、法華経を修行する者は、6つの感覚器官(六根=眼・耳・鼻・舌・身・意)が清浄であることが説かれます。
これを「六根清浄」といい、“よっこいしょ”という言葉の語源といわれているのです。
施餓鬼旗に記した文は、この六根のうち、4つめの「舌根」の部分にて説かれ、世尊(仏)の発言です。

是の人(法華経を修行する者)の舌根(味覚器官)は清浄であり、永遠に、好ましくない味(悪味)を味わうことはないのでありましょう。法華経修行者の食するところは、皆すべてが、天上の食物(甘露)となるのです。

「舌根」の功徳が示され、たとえどんなに不味い食物であっても、法華経修行者の舌の上にのせたならば、「甘露のような上質な味わい」に変化するとの意味でもあり、法華経を修行する者はそれだけ清浄であるということでもありましょう。


次回には、同じく記した授記品の経文について、取り上げることとします。

ご質問等がありましたら、可能な限り、お答えをさせていただきます。(康)