自分の小さかった頃。

あるいは、写真で見る祖父母、あるいは曾祖父と言われる世代は今の人たちの年齢からすると大幅におじいちゃん、おばあちゃんだ。


寿命自体が短かったのでおそらくはより凝縮した年の取り方をしていたのだろう。

自分が子供のころは腰が非常に曲がったおばあちゃんなんかも街で見かけた。

ところが、もはや、そういうおばあちゃんをお見かけすることはない。

おそらく、みな亡くなってしまったのだろう。


美魔女なんて言われる熟女ブームとか言われている現象もあるいはこうした寿命が伸び、年を取るのが遅くなったことによって出てきている現象なのかもしれない。


50年前の50歳なんて、そろそろ冥土への準備開始時期だが、今では若い男をかこっている元気な人が多いようだ(未だに話題になるということはある程度レアなのかもしれないが、さらにこれが進展すると珍しくもないから取り上げられることもないくなるのかもしれないが。。)。


橘さんが講演していた80歳まで月20万円の収入が得られれば老後の問題はなくなるという話はその通りだと思う。


あくまでも理論的には。


でも、月20万円の手取りを若くして働き盛りでも手にすることが簡単ではない(もちろん、初任給からその何倍ももらっている人もいればそうでもない層がいるという意味で)現在の日本で、80歳を過ぎて苦役でもない仕事をしながら稼げるような人はそもそもお金がたんまりあって困窮することは決してない勝ち組層の方であるに決まっている。


橘さんが間違っているという意味ではなく、聴衆として来ていた層(彼も言っていたが、自分の本を読むような人は大学は少なくとも出ているか、大企業に勤務している人達であろう)に対しての言葉であればある程度、その通りなのかもしれない。が。


しかし、そもそもの前提である豊かな老後を過ごすには30万円/月必要だとする意見も今一歩納得できない。貯蓄する必要もなく、家もある前提の老夫婦がそんなに必要なはずがない。


と言う意見も、一体全体その対象となる「人」が誰なのかによって全く変わってくるので一般化すること自体が意味のないことなのかもしれない。


そういう意味で、読者層が限定されない中で執筆することのむずかしさがわかる。


そして、出版業界が60歳を定年としてその後、一気にフェードアウトする理由はこの仕組みを維持することで、業界全体がある程度の高給を得ることが出来ているからだと思う。


一部の金融業界のように80歳を超えて現役なバフェット、マンガー、ソロス、ロバートソン、ジム・ロジャーズ等ばっかりを雇用した方が稼げるようになったら、金融業界の賃金体系が崩壊するであろうように。

彼らも立志伝中の人たちであり、10名もいないぐらいレアだから取り上げられるのだろう。


そんなことをここまで聞いていて思っていた。