もう15年も前だが
ドイツに住んでいた頃、
友人が性転換を決意した。
ある時突然、
「こういう服は着ないからもらって」
といって大量の洋服を持ってきた。
そして
「とうとう決めたよ。
ホルモン治療と手術を受けるよ」
と言った。
しばらくしてその友人に会った。
髪は五分刈り。全身黒ずくめの服装だった。
ホルモンの変化に身体がついていくのが
大変だと話していた。
最近同棲し始めたという
友人と同じく女性から男性になった
彼氏を紹介してくれた。
数年かけて希望していた
手術をすべて受けた。
外見と声が変っただけで
中身は変わらない。
女性の姿のその友人にはもう会えない
と思うと少し寂しい。
でもその姿が懐かしいだけで、
その人自身は生き生きとして
存在している。
そしてその人が生き生きと存在できる
環境がここにはある。
昨日、日本は遅れているけれど
少しでも進んでいればいいと書いた。
前言撤回。
誰もが自分らしく生きる権利を守る
制度を作ることは
最も急ぐべき取り組みの一つ。
