シアターコクーンでの初日
「佐倉義民傳」
今年のレパートリーを聞いた時は、何て地味な!
大丈夫かな~と思っていました
これまでが、様式美、娯楽性の強いものだったので。。。。
去年の「桜姫」の現代版は失敗だったし、歌舞伎版もちょっと首をかしげる部分があり
串田さんもいよいよ?などと失礼なことを口にしていた。
それが、いい意味でうらぎられたいい舞台になっていた。
悲惨だけど、カタルシスがあって。
脚本、演出、役者が”全員集合”でひとつになって作り上げる舞台は
こんなにも興奮させてくれるのだと再認識。
今だからこそ、これをやる意味がある。
劇中のラップにあった「繋がっている、いっぽんの道」
まさにその通り、350年前と現在の世相、そして続いていく未来
挿入される(伊藤)ヨタロウさんのボーカルもいいし、
いとうせいこうのラップも違和感なくおさまっている。
勘三郎さんも、いつもの、はちゃめちゃ弾ける役ではないが
信念をもって突き進む宗吾の胆(はら)をしっかり創っている。
弥十郎さんも、あれだけの柄があるから、非道な池浦主計が様になる。
磔の場は彼が非道になればなるほど、子どもたちの健気さや
宗吾一家の悲劇が際立ってくる
宗吾が逃げていく、雪の竹林のシーンはきれいだった。
終演後のお酒はおいしかった。
世田谷パブリックシアターの「にんぎょひめ」
2997年にシアタートラムで初演され、2008年の再演、2009年の再々演、そして今回でファイナル。
「こどもの劇場」となっているが、決してこどもだましではなく、大人の鑑賞にも堪えうる作品。
いや、むしろ、おもしろくなかったら、正直な子どもたちは上演中でもおとなしくしていないだろうが
騒ぐこともなく、じっと観ている。
数枚の布だけで、海、空を表現するシンプルな舞台。
音楽も心に沁みる。
効果音や群衆の声は5人の役者さん達が袖で創り出している。
小さな子どもたちには難しくて、テーマをつかむことはできないだろうが、
あの美しい舞台がきっと心に残ると思う。
おおきくなった時に、しまいこんでいた宝石箱をそっと開けるように、ふと思い出してくれるといいな~。
7月の松本公演が最終。
