今年も実家へ帰ってます。
墓参りしなきゃならないからだ。
人は誰しも恩義を欠いちゃいけないからな。
墓参りのためだけに帰ってくるのは面倒だけど、墓参りだけじゃなくて日頃会えなかった友人と会ったり、やり残した事の処理だのなんだのあるからね。
話を遡ってオフクロから聞いた死んだ爺さんの話。
今年も敗戦記念日が間近に迫ってる。
今から72年前に爺さんに赤紙が届いた。
戦況が悪化し敗戦確定だと周囲が思う中、赤紙が来て「自分の命もこれまでか」と思っただろう。
そして、汽車に乗り千葉まで行った。
さぁ、「これから戦艦に乗り戦場へ行くんだなぁ」となった時に昭和天皇による玉音放送が流れたとさ。
そしてすぐ帰ってきたんだとよ。
もし、あれがあと数日戦争終結が長引いたら戦場へ行って命を落としていたかもしれない。
そうなれば、オフクロが産まれてくることはなかったし、俺も産まれてくることもなかった。
あの時代の瞬間がそう決まったから、今自分という人間が存在している。
俺は偏屈で自分にも他人にもケチで自分の息子や娘をも満足に教育せず金出さず無口で短気な爺さんが嫌いだが、それでも一応、感謝はしないとな。
事実、叔父たちが不幸なのは爺さんのせいだからな。
そういう俺は今、大変ながらもなんとか元気で生きてるぜ。
だけど、残念ながら日本はまた数年先に戦争で大量の人が死ぬってよ。
今後、俺のDNAを次代に継げれるか否かは、今の俺の行動にかかっている。
だが、難しい。
でも、俺なりに前向きに頑張っていきたい。