「はだしのゲン」中沢啓治さんが亡くなったとのことです。
現在は、あの「ゲン」のご家族。広島の家の柱に埋もれ焼死されたお父様達とお別れになって67年後の年末です。
ちょうど総選挙が終わり、新内閣が発足するタイミングでした。
新政権が「右傾斜」かどうか、そもそも今、政治家がどれだけ権力をコントロールできるのかはわかりませんが、「戦争」と「核」にまつわることを、どれだけ今の日本人は意識できているでしょうか。
被爆は1945年のこと、という認識があります。
とくに関東にいるとそう感じます。
しかし、その後の長い間に渡って、病気や差別に苦しんできた多くの人々のことを思うと、いま核の恐ろしさからなにも教訓を得いていないように思えてなりません。
僕は、原発に反対をしている訳ではないんです。憲法改正をダメだというわけではないんです。
「考えなくなった日本人」に警鐘を鳴らしたいと思っています。
「はだしのゲン」は決して楽しい話ではありません。
年末に家族で笑って見られる話でも、子どもが喜ぶものでもありません。
でもこの機会に、67年を生き抜いてこられた中沢さんからのバトンを受けて、もういちど見直してみてはどうかと思います。本でもアニメでもなんでもあります。
これは他人事ではなくて、そこで僕らの傍らで生きていた人の一つの真実なんです。
つまり、明日は我が身かもしれないのです。