「マスコミが言うべきことを言わなくなった」
寂聴さんのインタビュー生地を拾い読み。考えさせられる内容です。
「言うべきことを言わなくなった」どころか、意図的に民意を形成しようと、都合のよいさじ加減をしているようににか思えません。
どうして騒ぐのか、騒がないのか、その基準にジャーナリズムの正義がなくなっているように思います。
権力者とスポンサーと抗えないなら、邪悪な存在でしかありませんし、」なによりも「そっち側」に居たいとジャーナリストが思っているようにしか思えません。
TVを見ていても、災害や貧困の問題を、上から目線でとりあえず憐れんでおいて、すぐに別の話題で楽しそうに微笑んでいる姿が目に残ります。
寂聴さんは、この状態が積み重なっていくと、「目の前に戦争がぶら下がってくる」といいます。飛躍しているようですが、似たような話を、恩師の最終講義で聞いたことがあります。
「徴兵制、ってことになるんでしょうね、この先は・・」
徴兵制、となると全員参加になってしまいます。しかし、志願者を増やす方法があります。それが、いまの格差社会ではないかと思います。
「一億総中流」の恵まれた社会。というか、必要なものをもっているだけの社会だったのですけれども、それじゃ兵隊志願者は減る一方です。
たとえ戦争につながらなくても、今の世の中の流れは、まったくよい方向ではありません。こどもたち、そのこどもたちに、そんな仕組みの社会を残さないことが、僕らの責任だと思います。