
前回、お話ししたように、
人間である限り、ありのままの現実を見ないようにフィルターをかけたり、
自分に都合の良い内容に変換して受け取ったりします。
無意識は、超高性能なので、誤解もすれば、忘れもする。
ありのままの現実とは、無関係に自分の世界を創りあげるのです。
自分のものの見方が、自分の真実を決定づけるわけです。
先日、数人の前でこのような話をしていると、
一人の女性の表情が曇り、うつむきました。
他の人は、こちらを見て、うなづきながら、神妙に聞いているのですが、
明らかにこの人の中では別のことが起きていました。
しっかり観察していれば、必ずわかるわけです。
観察は、コミュニケーションに置いて常に意識すべき重要なことです。
私は続けて、子育て実験の話をしました。
赤ちゃんに充分な母乳を与え続け、泣いたら抱いて、一般的には甘やかしていると思われがちに育てたグループと、
赤ちゃんに早く離乳食を進め、抱き癖がつかないように、泣いても簡単には抱かないようにして、自立を促す育て方をしたグループで、
その後の経過を観察する実験の話です。
結果は、多くの心理学者の予想を裏切るものでした。
社会で、豊かに幸せな人生を送ったのは、自立を促され厳しく育てられたグループではなく、充分にかまってもらい一見甘やかされたように育てられたグループだったのです。
この話をしてから、
私は、幾つかの質問をして、彼女の中で何が起きたことを確かめました。
特に両親、祖父母、兄弟とのコミュニケーションによって、たくさんの信じ込みに基づいて、私たちは物事を判断しがちで、行動を決断してしまっていることを話した瞬間、
彼女の中では、
「この人は、自分の責任を親や他人に転嫁している」
「自分の考えで生きていけるのに、過去の経験のせいにして逃げている」
「人生は自分の意思で変えられるのに、親のせいにしている」
「もうこの人の話は聞く意味がない」
という、思考と感情がやってきていました。
なので、私は彼女に質問しました。
「社会で、豊かに幸せな人生を送ったのは、どちらの育て方をされたグループだった?」
彼女は答えました。
「そりゃ、早くから自立を促され厳しく育てられた方のグループです」
その場にいた他の人たちは、「え、・・・・・」
つまり、彼女の中では「この人の話を聞く意味がない」という思考が起こった瞬間に、
フィルターが発動!
自分の外にある音を拾うための、心の中にあるボリュームを最小にひねってしまいました。
何を聞いても、自分の思い込みしか聴こえず、見えず、感じない、閉ざされた世界の住人になってしまうわけです。
これでは、気づきの機会は、やってこないし、今の自分のままで止まってしまうことになるでしょう。
話し手も、相手の中で何が起きているかを観察しながら話さないと、コミュニケーションは成り立たないわけです。
日常の生活、仕事での打ち合わせ、営業、で、これに気付いていれば、必然的にうまくいきやすくなりますね。
人間の構造を知れば、伝えやすくなるわけです。
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