SECOM
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だったり

ALSOK

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だったり、いわゆる「機械警備」ってにはだいぶ普及してきています。


当方も前職では機械警備システムを敷設・管理・運用がメイン業務でした。

防犯設備士と警備員始動教育責任者1号資格持ってますが、未だにその癖が抜けません。


出先で時間があると天井やら外部建具やらをチェックしてしまいます。

そうすると見えてくるものが結構あるんですよね。


人感センサーが不適切な場所に設置させている


開口部検知センサーが適当だとか、配線がだらしない、汚損してる


ビームセンサーが明らかに「死んでる」


とかね。



私が機械警備依頼された場合は、まず現場診断をして「入られない・入りづらい」ようにすることが先決でした。

そのために大きなビルなんかではガラスドアのフロアヒンジを交換したり、自動ドアメーカーと協力してセンサー内蔵とか、こじ開け検知とかもおこなったり。

配線は協力業者さんの腕で本来露出でなければできないところを、経験値で完全隠蔽したり。

センサーの設置には侵入犯の検知落ちがないように予算オーバーしてもセンサー増やすとか。


良いか悪いかは別として、コスト意識は大事だと思います。

その判断を間違えて欠報というあってはならない状態が起きては、元も子もありません。


実際、センサーの設置不適切でFaxの受信時に熱を拾ってしまい異常発報。

逆に個別センサーがないが為にテナントが警備無解除で再入室したのに誤報と勝手に判断。


こんなのを放置して発報=いつもの誤作動、誤検知を放置していて自治体の公共施設で盗難を見逃した業者もありました。


そのおかげで私の設置基準が自治体に採用されたのもありますけどね。

逆に言えば、それくらい論理体系がないのが機械警備。

大手だからと思ってみていると、天井にある人感センサーだけでもばらつきが酷いことが良くわかります。


防犯カメラもしかり。


画角や画素数、記録時間や記録メディアを選定しきれない、古いものをリニューアル提案できない。

これで犯罪発生時に公表される画像見ると情けなくなるほど酷いものも結構あります。

折角カメラで犯人押さえてても、肝心の画像が酷くて特定できないで逃げられてるケース、良くあります。


まあ、未だに何度も強盗入られてるのにまともなカメラすらない酷い店もあるようですけどね。


古い設備こそ知識と図面、そしてコスト観念が必要な工事はありませんが、だからこそやりがいもあるわけで。

ここでお客様の信頼を得られるかどうか、わかれるのではないでしょうか。


以前大手保険会社のビル管理部門から警備システムのリニューアルを打診されたことがあります。

今、お宅のシステムが入ってるがリニューアルをしたい。提案型で提出してほしい、と。


20年近く経ってるビルで、システムも特注で組んだらしくメーカーもわからないものがあるほど。

管理人も置いているビルだったので、それも含めて提案書を出しました。


簡単に言えば

・入退室管理をビル全体で行う。

・鍵預かりを自動化する

・履歴管理を行う

・設備異状を設備端末から移報取得して、異常発生時に各業者への連絡なども手配できるような体制を取る

・将来的に常駐設備員の削減が可能なようにする


実はこのリニューアルの話より少し前に、SECOMに依頼して監視カメラをつけていたんです。

この時は当社が監視カメラ技術があると知らずに依頼したそうですが。


そのため、後で聴いたのですがこのコンペはSECOMもALSOKも同じく参加していたそうです。

そちらの会社は当然新規設置で。

当社は古い資産を最大限活用し、且つビル自体の問題点を把握していたのでそれらを提案に盛り込み提出。


機器類は買い取りという条件を出されていたので1000万を超える総工費でした。

それでも、他社より半額近かったという話を、引き渡し時にされ驚きました。

うちとしてはかなり高いと思ってたのですが、ね。


この管理会社さんの他県ビルで、停電によるエレベーター停止があったにもかかわらず異状が取れなく、また臨場した警備員も確認不足で4時間近く閉じ込めがあったそうです。

エレベーターのメンテナンス不足に起因するものですが、これらも当然盛り込んでいました。


価格については管理会社担当者様から「こんな安くて本当にできるの?」と言われるほど。

きちんとコストダウンの理由と、それの裏付け、そして当社としては利潤は薄利とはいえなんとか確保しております、という話をさせていただきました。


コストダウン手法と、掛けるべきところに金を掛ける手法にご納得いただき発注頂きました。


まあ、普通の機械警備業者じゃ、センサー類の入れ替えなど一人じゃやらないでしょうけどね。

入れ替えの過渡期における対処と、入れ替え後の機械外観なども提案に入れたのも大きかったようです。


百戦錬磨で、海千山千の顧客を抱えているはずの国内大手2社と、地元で細々とやってる業者とで比較されて提案内容を評価いただいて採用していただけたのはうれしい限りです。


そもそも、他の2社は提案書すらなかったとか。

うちは数ページですが簡単な仕様書とセットで提出してました。


「現場に即した、そしてお客様が望む内容を把握して」提案させていただくように心がけてはいます。

技術屋が技術自慢だけではなく、お客様が望むのはなに?というのが大事ではないでしょうか。

ちょっとしたことでも、お客様が気付かないものを見ることができれば、それが信頼に繋がることもあります。


機械警備をやってる同業者のみなさん。

お客様に押し付けしていませんか?