CETエリア
CETが行われる日本橋・神田・馬喰町・浅草橋・八丁堀エリアは
江戸の中心地であり、数多く存在する老舗や、昔ながらの技と心意気を持った職人さんが
今も地域の歴史と伝統を守っている。
うなぎ屋さん、お蕎麦屋さん、和菓子屋さん、洋食屋さん、刷毛屋さん、
扇子屋さん、楊枝屋さん、刺繍職人、織ネーム屋さん、花火屋さん、
ボタン染め職人さん、組紐職人さん・・・
彼らが作るものは全てにおいて質が高く、仕事はとても丁寧で
デザイン的にも美しく、ものづくりに関わる人の感性を刺激する。
しかし近年は空きビルや空き物件が多く存在し、建築計画もなく
更地のまま放っておかれる空き地も存在する。
そんな空き物件を一定期間、活動の場を求める若いアーティストに貸し、
街をギャラリー化してしまったらどうか?
そうして集まった来客者がアーティストのアイデアで生まれ変わった古い物件の魅力を知り、
借り手が見つかることもあるのではないか?
街を歩き、その街の魅力を知ることで誰かと誰かの、新たな動きが生まれるのではないか?
こうして始まったのが中心企画の「オルタナティブ」展であり、
CETの原点である。
CETの様々な企画は各ディレクターによって提示され、
参加を希望するインターンによって企画毎にプロジェクトチームが組まれた。
私は食を中心とした地域のお店や歴史を取材し一冊のガイドブックにする
「イエローページ」というプロジェクトに参加した。
このプロジェクトが一番早く人を集め出し、具体的に動き出した企画だった。