「つながらない生活」を読んでいる。
この本はネット生活に一つの疑問を投げかけ、
どういう距離をネットとの間にとると良いかを
提案した本だ。
今や生活に必需品となったネット接続端末。
この機械はあらゆる機能を持ち、便利な生活を実現させてくれる。
しかし一方で、つながる事による慌ただしさ、
忙しさから逃れられないような気にさせる。
これは現代に限った事かというとそうではなく、
実はもっと昔からあったという事を教えてくれた。
それが古代ギリシャ・ローマ時代からだ。
ソクラテスの時代以前、文字はそれほど重んじられていなかった。
現にソクラテス自身は文字によって自分の主張を書いていない。
彼の言葉を残したのはプラトンだった。ソクラテスが文字や書き言葉を
用いなかったのは、彼なりの理由がある。しかしプラトン以降、文字は
人々の生活に浸透していった。文字や書き言葉が盛んに用いられるようになったのだ。
当時としては、文字は新しいテクノロジーだ。
しかし、文字が浸透して書き言葉が頻繁に用いられる事によって、
状況は変わったというのだ。大量の書類が作られ、手紙が書かれた。
その事で人々の生活にも慌ただしさが増したというのだ。
都市の機能が充実してはいるが、人々の生活は落ち着きのないものになった。
手紙を心待ちにする人もでてきた。
そのような状況でプラトンはどういう事を提案したか、
古代ローマ時代のセネカはどう提案したかが興味深く書かれている。
注目すべきは、ネットとつながる事で
私たちの意識はどうなり、
何に注意が向けられ、
何が犠牲になるか、
そういう事を一つ一つ教えてくれた上で
いったいどういう距離を持つべきかを提案している。
それでも今紹介したのは、ほんの一部だ。
便利さと慌ただしさ。
この状況にどう折り合いを付けるかは
人類の課題と言っていいかもしれない。
もっとじっくり読んで本質をつかみたい。
(100日ブログ 45日目)
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