これはシーズン前の沖縄合宿でのこと
■守備への意識を高める指示
ゲーム形式の練習では森保監督からは守備への指示が多く飛ぶ。まずは球際を厳しく戦うことを徹底した上で、特に強調しているポイントは、『攻から守への切り替え』『ファーストディフェンダーを明確にすること』『前からプレスをかける時とリトリートする時の使い分け』の3点だ。ただ、守備を整備していく狙いは、より攻撃にパワーを注ぎ込むことが念頭にある。
「今は守備のことをたくさん言ってますけど、守るんだ、っていうよりは、攻撃につなげるための守備をしようという意識で取り組んでいます」と森崎和は話しており、選手たちはとても意欲的に取り組んでいる様子が印象的だった。「前から行くのか一回引いてから行くのかがはっきりしてきているんで、前も守備がしやすい」(高萩)「ディフェンスのところをしっかり整理しようとやっているし、みんなで統一できてきている」(青山)と感触も上々のようだ。
■選手たちに起こっているポジティブな変化
守備意識を植え付けて組織を構築していく過程で、ポジティブな変化として起きたことが声を出すことだ。前体制は全幅の信頼を寄せるペトロヴィッチ前監督の要求に選手たちが懸命に応えていくスタイルだったため、選手たちが要求し合うような声は少なく、コーチング自体が少ないチームだった。だが、沖縄では選手たちが自主的に意見を出し合って、要求をぶつけ合っている姿が目立つ。
新体制になって変わったことを青山に問うと「自分自身は意識のところが変わったかなと」と話したが、親のような存在であったペトロヴィッチ前監督から離れた子供たちが自立を始めた、といったところだろうか。もちろんコミュニケーションを密にとってくれる森保監督の存在が彼らの自立を促した面もあるだろう。明るいチームカラーは変わっておらず、むしろ千葉が新ムードメーカーとなって一層明るくなった印象だが、選手たち一人ひとりの意識は間違いなく変わりはじめている
こういた事をチームとして徹底したことが、いい結果をもたらせたわけですね~