ダウ10週連続高を阻んだ「ゼロ%成長」懸念(NY特急便)
1995年以来の長期上昇とはならなかった。1日の米株式市場でダウ工業株30種平均は4営業日ぶりに反発したが、終値では110ドル高と朝方の227ドル高から伸び悩んだ。週間では5ドル安と10週ぶりに下げ、95年5月中旬までの10週連続上昇には及ばなかった。米中の貿易協議が進むとの期待などを背景に戻り歩調が続いているが、上値を追う勢いは衰えつつある。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41956790S9A300C1000000/
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「上値を追う勢いは衰えつつある」
たしかにそうですね。
ここ一週間は頭打ちです。
蓋をしているのは11月の戻り高値。
ここを掴みたくないんでしょう。
12月の戻り高値は超えました。
ここは米中首脳会談があったところです。
しかしその後ファーウェイショックで急落となりました。
米中首脳会談では大豆の購入などの話題が出ましたが、今般の米中貿易協議を経て総額1兆ドルの購入目標が設定されるなど具体的に動き始めていることから、12月の高値は超えたのでしょう。
しかしファーウェイCFOはまだ釈放されていません。
位置関係はS&P500もほぼ同じです。
ナスダックは11月高値を超えましたが、最高値からの戻りは一番鈍く、フィボナッチ76%戻しをまだ達成できていません。
そして為替
ようやく12/26の高値を超え、年初のアップルショックのクラッシュから回復しました。
クラッシュの最安値がどこなのかわかりにくいのですが10/2の高値と1/3の安値のフィボナッチ76%戻しが112.28くらいにありますので、このあたりが戻りの目安かもしれません。
今週の指標はまちまちでした。
指標と市場の反応を見てみると、2/28夜間の強いGDPとシカゴPMIで金利上昇→ダウは下落、ドルは急進となりました。
特にGDPはアトランタ連銀の直前の予想は1.8%となっていたことから、実際が2.6%というのはサプライズになりました。
連銀の数字とかなり大きな開きになりましたが、連銀の見積もりがガバガバかと言うとそんなこともないと思います。
連銀は様々な資料から独自にGDPを推計しており、冒頭記事本文中にもあるように1-3月期のGDPは0%台になると予想しています。
2.6%という発表数値を見ても特に動じず1-3月期は低く見ていますので、何らかの根拠があるのでしょう。
そして3/1のISM・ミシガンはやや低調でした。
それほど大きなマイナスではなかったこともあり、為替はそれほど反応せず、ダウは上昇したものの10週連騰にはなりませんでした。
総じて良い指標にも悪い指標にも反応せず、株価は横ばい。
これ以上リスクが取れないところまでパンパンにリスクを取っていることがわかります。
これ以上はやはり米中貿易戦争の終結。具体的には対中関税の引き下げがないと無理じゃないかなと思います。
今月中に米中首脳会談があるかもしれませんが、そこで関税引き下げがあるかどうか。
しかしアメリカの対中貿易赤字は先日過去最大を更新したばかりです。
米貿易赤字が10年ぶり高水準-対中は過去最大
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-12-06/PJBHQF6K50XT01
普通に考えれば、結果も出てないのに引き下げができるはずがありません。
関税合戦で貿易赤字が解消できるはずがないのですが、トランプ大統領は気づいてないでしょう。
気づいていたとしても、間違いを認めてやめることはできないと思います。
そして日本株
TOPIXは2018/1/23の高値と2018/12/26の安値の半値が1660あたりにあります。
日経平均は10月が高値ですので亀裂1本目ですが、TOPIXは2018年1-3月と2018年10-12月の2本の亀裂になっています。
2018年1月が大天井であるなら、大天井から2本の亀裂ができた後に半値を取り戻すことは、通常はありません。
1640あたりに半年平均、2018年3月の安値などが位置しているため、上がってもこのあたりまでじゃないかなと思います。
週明けは高く始まりそうですが、相場は煮詰まってきています。
日経平均21600も21800も、もうそれほど変わりません。
飛びつかずショック安に備えたほうがいいと思います。
TOPIX1640に近づくことがあれば、むしろ売り乗せをチャレンジしてもいいかもしれません。





