こちらの記事の続きです

米中、首脳合意へ詰め急ぐ 関税上げ先送り検討 
構造問題でなお溝 部分合意先行も

 

【ワシントン=河浪武史】米中両国は22日、同日までの予定だった閣僚級の貿易協議を2日間延長し、週末も交渉を続けることを決めた。両国は貿易不均衡や人民元安の解消で一部合意にこぎつけ、トランプ米大統領は3月2日からの関税引き上げを1カ月程度猶予することを検討。習近平(シー・ジンピン)国家主席との3月中の首脳合意を目指し、中国の産業政策の見直しなど残る課題の詰めを急ぐ。

 

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO41679760T20C19A2EA2000/

 

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米中貿易協議は今晩も続くようです。

ずっと待っているのですが、これまで特に大きなニュースは飛び込んできません。

 

週末のNYは26000ドルに乗せました。

まるで米中貿易戦争が終結に向かうと見越したような動きです。

前回記事にある通り、先々週の金曜日の引け後にトランプ大統領が「関税撤廃」を口走ったからでしょう。

実際、2/20時点のロイターの記事にもこうあります。

 

情報BOX:米中貿易交渉、6つの覚書でカバーされる分野など
米国は約束した改革を中国がどのくらい進めたかを測るメカニズムの構築を合意に盛り込みたい考えだ。中国が約束を果たせなければ米国は関税を復活する可能性がある。

https://jp.reuters.com/article/antarctica-glaciers-idJPKCN1QB0EA

 

「関税を復活する可能性がある」

つまり関税撤廃はすでに前提条件となっているのがNYの雰囲気だったのかもしれません。

 

しかしこの土日に入ってきている情報では、

「関税引き上げを1ヶ月程度先送りする可能性がある」という内容です。

依然として3/1の期限は有効であり、3/1に関税「引き上げ」もしくは「維持」を判断することに変わりはなく、少なくとも3/1で関税撤廃の選択肢はない。

 

そして3月中に米中首脳会談を開く。

不調であれば4/1に関税を引き上げる。

 

つまり先週末の状態

2/11-2/15 米中貿易協議

---協議延長---

3/1 対中関税維持

---協議継続・米中首脳会談---

5/1 対中関税判断(継続?追加?撤廃?)

今週は

2/11-2/15 米中貿易協議

---協議延長---

3/1 対中関税維持

---協議継続・米中首脳会談---

4/1 対中関税判断(継続?追加?)

こう変わりました。

60日の期限延長が30日に変わり、どちらかといえば後退した感が否めません。

 

後退したのであれば2/18-2/22の株式市場の見積もりは過大ということになり、その前週の水準に押し戻されるかもしれません。

しかし早く手柄がほしいトランプ大統領を、ライトハイザー通商代表が諌めているという情報もあり、どうなるかはまだ不透明です。

 

おそらくトランプ大統領は手柄がほしいだけで、特に信念のようなものはないのでしょう。

そういえばトランプ大統領が安倍首相にノーベル平和賞の推薦文を依頼したなんてのもありましたね。

 

安倍首相、「トランプ氏をノーベル賞に」の波紋
外務省筋によれば 米朝首脳会談後にアメリカ側から「推薦してほしい」との打診があり、安倍首相がそれに応じて推薦状を送ったとされる。

https://toyokeizai.net/articles/-/267059

 

各方面から非難轟々のようですが、そりゃそうでしょう笑

顔真っ赤にして"Rocket man!"などと金正恩と罵りあった挙げ句にミサイルがどんどん日本に飛んできて、J-ALARTが毎日のように鳴ってたんですが。

日本としてはいい迷惑です。

それが突然おとなしくなり「制裁なんて言葉は使いたくない」なんて言い出しましたね。

あれはノーベル賞という言葉が出始めた頃と一致します。

 

まさかとは思ってましたが、本気でノーベル賞が欲しかったんですね笑

個人的な私利私欲しか考えていないトランプ大統領。

ずっと人を欺き続け、彼を褒めてくれるものはお金しかなかった。

だから人生の最後に”褒めてもらった証”が欲しくなったんでしょう。

煽りでも何でもなく、彼の精神年齢はおそらく5才児並みだと思います。

 

おそらく朝鮮戦争終結のためならどんな譲歩だってするでしょうね。

道理で制裁も核廃棄もゆるゆるだったわけです。

火をつけて消しただけのトランプ大統領がノーベル賞を取れるとは思えませんが、取れたら世界中がノーベル賞を軽蔑するでしょうね。

 

話がそれましたが、逆に言えば手柄さえあれば米中貿易戦争なんてこだわらない可能性もありそうです。

しかし中国に一定の譲歩をさせたとしても、貿易赤字がなくなるわけではありません。むしろ拡大する可能性すらあります。

来年の選挙シーズンには対中貿易赤字については何の結果も出せていないということになり、あらためて追加関税の発動に踏み切らざるを得ないのではないかと思います。

 

本線は現行の対中関税は維持。

つまり、このままゆっくり景気は悪化の一途をたどるというのは変わらないように思えます。

 

現実に経済指標は少しずつ悪くなっています。

明日の午前中には何らかの結果が出るでしょうが、振り回されないほうがいいと思います。

 

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