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(関連記事:2014/1/23 中国PMI悪化とアルゼンチンペソ急落


昨年末は大納会が高値となり、アベノミクスに期待も膨らんだところから一転、2014年1月は大陰線のスタートとなり、波乱の幕開けとなりました。



新興国通貨安か、それとも新興国通貨危機か?


先々週以来ずっと成り行きを見てきましたが、今のところ通貨危機ではなさそうです。

アルゼンチンペソの初動の大きな下落は通貨危機と言っていい値幅ではありましたが、その後は落ち着いています。

なにより、アルゼンチンの株価指数はその後2月に入り高値を更新しています。


MERV6M20140207

通貨危機であれば、こうはならないと思います。

昨日は5%超の下落となっており、不安定ではありますが、どうも通貨危機にしては様子が違うように思えます。



日本株は持ち直すか?


1月後半に入って急落となった株価ですが、先週半ば以降持ち直しの動きを見せています。

反転上昇したとして、どこまで持ち直せるのでしょうか?


今回の急落の特徴は

・1週間で9%を超える急落

・25日の下落幅が14%超

・25日移動平均からの乖離が-10%超


こんなところでしょうか。


少し条件を抑えて似たような場面を探すと、実に90%近くが下げ止まらず、最大下落は20%を超える大きな下落相場となっています。


つまり全値戻しは期待薄で、中途半端に戻った後、再び2/5の安値13995円を割り込んでいく可能性が極めて高いと思われます。



全値戻しの条件


では全値戻しは無いのか?

1990年以降のデータで同様の場面は25回ありました。


2014/02/04
2013/06/03
2011/08/08
2011/03/14
2010/05/21
2008/09/16
2008/01/21
2007/08/16
2006/06/08
2004/05/10
2003/11/17
2002/06/17
2002/02/05
2001/09/03
2000/12/21
2000/04/21
1998/08/17
1997/10/28
1996/12/26
1995/02/27
1993/11/09
1992/01/20
1991/07/08
1990/08/06
1990/02/26



平成バブル崩壊、アジア通貨危機、ITバブル崩壊、リーマンショック・・と名だたる下落相場が並んでますね。


うち、黄色い部分の5回は全値戻しを達成しました。

近年に限ってみると、下落相場になる確率は80%とやや落ちます。

そしてこの5回の共通点はいずれも、量的金融緩和期間中であるというところです。



量的金融緩和と金融相場


金融相場では一般的にボラティリティが大きくなることが知られており、通常であれば下落相場に向かうほどの急落であっても、流れとはならず、ブレの範囲にとどまる場合もあるのではないかと思います。

白川総裁も量的緩和をまったく行わなかったわけではなかったのですが、FRBに比べるとあまりに規模が違いすぎました。


今回も黒田日銀が過去最大の量的金融緩和を継続中です。


アルゼンチン株価が高値を超えていることから、今回の通貨危機はダマシである匂いがします。

日本株も確率を乗り越えて全値戻しを期待したいところではありますが、昨年5/23の急落が全値戻しを達成したとはいえ、やはり一度はマイナス20%を超える下落となっていることから、戻りは先になるかもしれません。


まあオリンピックが始まったのに株のことばかり考えてもしょうがないので、こまかいところはまたにしてテレビでも見ましょう。

今晩は浅田真央選手が滑ります。

葛西選手のジャンプも楽しみです。


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