
(前回の記事→10月に向けて株は下がる? )
ETFにおける日銀の市場関与率2
前回、日銀がETFを買うことによって、ただでさえ出来高のあまり大きくないETF市場における日銀の関与率がすごいことになってしまうのではないかという記事を書きましたが、今日はもう少しそれを掘り下げてみたいと思います。
まず日銀はどのETFを買っているのか?
日銀は「指数連動ETFを買う」としか言っておらず、具体的な銘柄は公表していないので推測するしかないのですが、以下の基準で考えて見ます。
・商品ETF、reitETF、外株ETF、債券ETF、デリバティブETF等、日本株ETF以外のものは除外
・業種別ETFは出来高の無いものもあり、著しく流動性が低いため除外
このような基準でスクリーニングしたETFについて、介入のあった8/15の出来高は以下のようになります。
・・やっぱり流動性が低いですね。
一日の売買代金が数万円とか数十万円のETFを日銀が購入するとは思えないのですが
介入のあった8/15のこれらのETFの売買代金合計は、細かいものを全部あわせても598億円であり、それに対して日銀の介入額は208億円です。
これをそのまま当てはめると、市場関与率は35%となります。
これ、もし個人でやったら、相場操縦として証券会社から警告がきますね
上記は立会い外取引は考慮していません。
日銀は立会い外でも相当買っていると思います。
特に海外市場が軟調で寄付きから売りが殺到しそうな場面では、寄付き前の立会い外である程度買っておくことによって、寄り付きの暴落を食い止める効果もあるでしょう。
それでも寄り付きの値段が割高であれば、市場内でそれなりの売りが出て来てしまうものですが。。
ただ、そうは言ってもETFなので、立会い外でやたらと玉が出てくることも考えにくいです。
どこまでも推測の域を出ませんが、指数連動ETFの日銀の市場関与率は非常に高いと思われ、これが続く間は日銀が日本株市場を支えることは十分可能だと思います。
あと1年半の間は日銀がETFを買うと宣言しているので、少なくともこの期間は極端な暴落-たとえば日経が1万円を切るとか-は考えなくてもいいでしょう。
波形を見ると、どうも前回安値を割り込んでいく気配も無いことから、消費税問題等で10月の日本株が軟調になったとしても、8/28の安値13188円を割り込む可能性は低いんじゃないかなと思います。
相場観はtechnoteの個人的な考えなので、実際の投資に関してはご自身で考えてみてくださいね。
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